115C071第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

上顎前歯に陶材焼付冠を装着する際の支台歯とクラウンの矢状断面の模式図 (別 冊No. 28 )を別に示す。 適切なのはどれか。 1つ選べ。

115C071の問題画像
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正解: d

正答

d

この問題のポイント

上顎前歯の陶材焼付冠では、陶材と金属の厚みを確保しながら、対合歯との接触点を陶材と金属の境界から離れた、十分に支持された部位へ設定します。

解説

陶材焼付冠は、金属製のコーピングに陶材を焼き付けて製作します。金属は強度を担い、陶材は主に審美性を担います。

上顎前歯の口蓋側は、下顎前歯と接触して咬合力を受ける部位です。咬合接触が陶材と金属の移行部に一致すると、異なる材料の境界へ応力が集中し、陶材の破折や剝離が起こりやすくなります。

また、陶材が金属に十分支持されていない薄い部位へ接触を置くことも避けます。口蓋側接触は、適切な形態と厚みをもつ金属面または十分に金属支持された陶材面に設定し、金属陶材境界を避けます。

画像のエは、対合歯の接触点が口蓋側金属面の中央付近にあり、金属陶材境界から離れています。支台歯形成量とクラウンの外形も無理がなく、適切な設計です。

画像の確認

実画像では、ア〜オの矢状断模式図で陶材部と金属部の境界、対合歯の接触位置が比較されている。エは対合歯接触を口蓋側の金属部内に置き、金属陶材境界への直接荷重を避ける形態であり、正答dを支える。

選択肢の確認

a.ア
誤り。
図では対合歯の接触が金属陶材境界に近く、境界部へ応力が集中しやすい設計です。陶材破折の危険が高まります。

b.イ
誤り。
図では接触部が金属による支持の不十分な陶材側に位置しています。機能時の咬合力によって陶材が破折しやすくなります。

c.ウ
誤り。
図では接触点が移行部付近に設定され、材料境界へ力が加わりやすい形態です。安定した咬合接触位置ではありません。

d.エ
正しい。
接触点が口蓋側の十分な金属面上にあり、金属陶材境界から離れています。咬合力を安定して受けやすい設計です。

e.オ
誤り。
図では接触点が金属陶材境界に近く、口蓋側形態にも無理があります。境界部の陶材破折を起こしやすい設計です。

覚えるポイント

  • 咬合接触は金属陶材境界を避けることが重要です。
  • 陶材は金属で十分に支持し、必要な厚みを確保します。
  • 上顎前歯の口蓋側接触は機能時の力を受けるため、材料配置が重要です。

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