115C070|第115回 歯科医師国家試験 過去問
CAD/CAM によりクラウンを削り出す前後のブロックの写真 (別冊No. 27 )を別 に示す。 口腔内装着時にクラウンに行う処理に用いるのはどれか。 2つ選べ。

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正解: c・e
正答
c、e
この問題のポイント
写真のCAD/CAMブロックは、無機フィラーを多く含むレジン系ブロックです。接着性レジンセメントで装着する際は、アルミナ粒子によるサンドブラストとγ-MPTSによるシラン処理を行います。
解説
CAD/CAM用レジンブロックは、レジンマトリックス中にシリカ系などの無機フィラーを高密度に含む材料です。クラウン内面の接着には、機械的保持と化学的結合の両方を確保します。
アルミナ粒子によるサンドブラストでは、内面を清掃・粗造化し、接着面積と微小機械的嵌合を増加させます。過度な圧力や長時間処理は材料表面を損傷させるため、材料の指示に従います。
γ-MPTSはシランカップリング剤です。一方の官能基がシリカ系無機フィラーと結合し、他方のメタクリロイル基がレジンセメントと共重合します。これにより、無機質と有機レジンを化学的に結びつけます。
MDPはリン酸基をもち、ジルコニアや卑金属表面の金属酸化物への接着に有効です。MTU-6と10-MDDTは硫黄を含む機能性モノマーで、主に金・銀・パラジウムなどの貴金属合金への接着に用います。
材料選択のポイント
シリカ系材料にはシラン、ジルコニア・卑金属にはMDP、貴金属には硫黄含有モノマーを対応させます。
画像の確認
実画像では、歯冠色のCAD/CAM用ブロックと、それから切削されたクラウンおよび内面が示されている。無機フィラーを含むレジン系ブロックの接着面処理として、アルミナサンドブラストとγ-MPTS系シラン処理を選ぶ正答c、eが合う。
選択肢の確認
a.MDP
誤り。
MDPはジルコニアや卑金属表面の酸化物と化学結合する機能性モノマーです。写真のレジン系CAD/CAMブロック内面に対する主要処理ではありません。
b.MTU-6
誤り。
MTU-6は硫黄を含む貴金属接着性モノマーで、金・銀・パラジウム合金などに用います。レジン系ブロックのシリカ系フィラーへの処理には適しません。
c.γ-MPTS
正しい。
シランカップリング剤として、無機フィラーとレジンセメントとの化学的結合を高めます。
d.10-MDDT
誤り。
10-MDDTは硫黄含有モノマーで、主に貴金属合金への接着に用います。レジン系CAD/CAMブロックの基本的な処理ではありません。
e.アルミナ粒子
正しい。
サンドブラストによってクラウン内面を清掃・粗造化し、微小機械的保持を高めます。
覚えるポイント
- CAD/CAMレジンブロックはサンドブラスト+シラン処理が基本です。
- γ-MPTSはシランカップリング剤です。
- MDPはジルコニア・卑金属、硫黄含有モノマーは貴金属に用います。