115C069|第115回 歯科医師国家試験 過去問
異なる金属線材料アとイの応力ーひずみ曲線を図に示す。 ひずみアよりイが大きいのはどれか。 1つ選べ。

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正解: e
正答
e
この問題のポイント
応力−ひずみ曲線では、傾き、限界点、曲線下の面積を別々に読みます。材料イは材料アより低い応力で大きくひずみ、弾性域で蓄えられるエネルギーが大きい材料です。
解説
縦軸は応力、横軸はひずみです。材料アは曲線の立ち上がりが急で、高い応力に達しますが、破断までのひずみは小さくなっています。材料イは傾きが緩やかで、より大きく弾性変形できる形を示します。
ヤング率は弾性域の直線部分の傾きです。曲線の傾きが急なアの方が大きく、イは小さくなります。
比例限、弾性限、降伏点は、いずれも一般に応力軸上の値として比較します。図ではアが高い応力まで耐えているため、これらはイよりアの方が大きいと判断します。
弾性エネルギーは、弾性変形中に材料の単位体積内へ蓄えられるエネルギーで、応力−ひずみ曲線の弾性域の下面積に相当します。イは応力が低めでも弾性ひずみ範囲が大きいため、面積が大きくなります。
矯正用ワイヤーでは、低い力を長い距離にわたって作用させられる材料が有用です。低ヤング率で大きな弾性変形が可能な材料は、広い作動範囲をもちます。
ひっかけポイント
ヤング率は曲線の傾き、弾性エネルギーは曲線下の面積です。「高く伸びる」と「広く伸びる」を混同しないようにします。
画像の確認
実画像では、応力―ひずみ曲線IがAより傾きの小さい一方で、弾性域のひずみが大きく、弾性限までの面積も大きい。これはレジリエンスが大きいことを示すため、正答eが支持される。
選択肢の確認
a.降伏点
誤り。
永久変形が始まる応力です。図では高い応力まで達するアの方がイより大きいと判断します。
b.弾性限
誤り。
荷重を除いたときに完全に元へ戻れる最大応力です。図ではアの方が高い応力域まで達しています。
c.比例限
誤り。
応力とひずみが比例する範囲の上限です。応力軸上ではアの方が大きいと読み取ります。
d.ヤング率
誤り。
ヤング率は初期直線部の傾きです。アの曲線の方が急であるため、ヤング率はアの方が大きく、イは小さくなります。
e.弾性エネルギー
正しい。
弾性域の応力−ひずみ曲線下面積に相当します。イは大きな弾性ひずみを示すため、アより大きくなります。
覚えるポイント
- ヤング率は応力−ひずみ曲線の傾きです。
- 弾性エネルギーは弾性域の曲線下面積です。
- 低ヤング率で弾性ひずみが大きい材料は作動範囲が広くなります。