116A025第116回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

50 歳の女性。下顎左側犬歯の前装部がはがれたことによる審美不良を主訴とし て来院した。15 年前に下顎前歯部にクラウンブリッジを装着したという。診察の 結果、咬合調整を行い前装部の修理を行うこととした。初診時の咬頭嵌合位の口腔 内写真(別冊No. 4A)と、左側方滑走時の口腔内写真(別冊No. 4B)を別に示す。 側方滑走時の咬合接触状態を示す。 ①2 ③ ①②③ ※○印は側方滑走時に接触する。 咬合調整を行うのはどれか。1 つ選べ。

116A025の問題画像
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正解: e

正答

e

この問題のポイント

側方滑走時の咬合接触から、前装部脱離の原因となる過大な側方力を除去する部位を選びます。

解説

前装部が繰り返し脱離する場合は、修理だけでなく咬合接触を確認します。側方滑走時に犬歯部または前装部へ過大な偏心力が加わっていると、前装材料とメタルフレームの界面へ剝離力が生じます。

咬合調整では、咬頭嵌合位の安定した支持接触を不用意に失わず、側方運動時の早期接触・咬頭干渉を選択的に削合します。

画像の確認

実画像では、下顎左側犬歯部ブリッジの前装が脱落して金属面が露出し、側方滑走時の接触表では上顎1・3と下顎1・2・3に接触印が示されている。前装部へ有害な側方力を加える下顎犬歯3の接触を選択的に調整する正答eを支える。

選択肢の確認

a.選択肢a(問題画像参照)
正答ではありません。
図選択肢です。選択肢aが示す部位は本症例で選択的に削合する部位ではありません。咬頭嵌合位の支持接触を保つ必要があります。

b.選択肢b(問題画像参照)
正答ではありません。
図選択肢です。選択肢bが示す部位は本症例の咬合干渉除去部位ではありません。

c.選択肢c(問題画像参照)
正答ではありません。
図選択肢です。選択肢cが示す部位は前装部への有害な側方力を除く調整部位として選びません。

d.選択肢d(問題画像参照)
正答ではありません。
図選択肢です。選択肢dが示す部位は本症例で調整すべき接触ではありません。

e.選択肢e(問題画像参照)
正答。咬合調整を行う部位です。
図選択肢です。選択肢eが側方滑走時の有害な接触を除去する調整部位です。

覚えるポイント

  • 偏心運動時の咬頭干渉は前装部脱離の原因になり得ます。
  • 咬頭嵌合位の支持接触を守りながら選択的に削合します。
  • 画像問題では作業側・平衡側と接触斜面を確認します。

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