116A024第116回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科矯正学

8 歳の女児。反対咬合を主訴として来院した。出生時に先天性疾患の診断を受け ている。初診時の口腔内写真(別冊No. 3A)、下顎後退位の口腔内写真(別冊No. 3 B)及びエックス線画像(別冊No. 3C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示 す。 適切な治療方針はどれか。2 つ選べ。

116A024の問題画像
2つ選択
解答・解説を見る

正解: a・b

正答

a、b

この問題のポイント

先天性疾患、反対咬合、顎裂部の存在を踏まえ、混合歯列期の外科処置と前歯部被蓋改善を選びます。

解説

症例は出生時からの先天性疾患があり、顎裂を伴う口唇口蓋裂患者を想定した治療計画です。混合歯列期では、永久犬歯萌出前の適切な時期に顎裂部骨移植を行い、歯の萌出誘導、歯列弓の連続性、鼻翼基部の支持などを図ります。

下顎後退位で反対咬合が改善できる場合は、機能性反対咬合や前歯部の歯性要因を評価し、上顎切歯の唇側移動によって被蓋を改善することがあります。

症例問題の解き方
年齢、顎裂、下顎後退位での被蓋変化、セファロ所見を順に確認します。

画像の確認

実画像では、混合歯列期の上顎歯列に顎裂部の連続性欠如があり、前歯部反対咬合は下顎を後退させたBで改善している。犬歯萌出路と歯槽弓を確保する顎裂部骨移植、歯性被蓋を改善する上顎切歯の唇側移動を選ぶ正答a、bが支持される。

選択肢の確認

a.顎裂部骨移植
正答。適切です。
顎裂部骨移植は顎裂部の骨連続性を回復し、犬歯萌出や歯列形成を支えるため適切です。

b.上顎切歯の唇側移動
正答。適切です。
反対咬合の歯性要因を改善するため、上顎切歯を唇側へ移動する方針が適切です。

c.下顎切歯の舌側移動
本症例では適切ではありません。
下顎切歯を舌側へ移動するとデンタルコンペンセーションを強め、歯周組織への負担や不十分な前歯被蓋につながる可能性があります。

d.上顎骨の前方成長促進
本症例では適切ではありません。
上顎骨前方成長促進は骨格性上顎劣成長で検討しますが、本症例では選択しません。画像・セファロ所見に基づく適応が異なります。

e.下顎歯列弓の側方拡大
本症例では適切ではありません。
下顎歯列弓の側方拡大は、本症例の反対咬合と顎裂に対する中心的治療方針ではありません。

覚えるポイント

  • 顎裂部骨移植は犬歯萌出前の混合歯列期に検討します。
  • 下顎後退位で被蓋が変化するかを確認します。
  • 歯性反対咬合では上顎切歯の唇側移動が選択肢になります。

関連問題

116A023116A025
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)