116D021第116回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生

歯の脱灰H-E 染色組織標本の作製過程で消失するのはどれか。3 つ選べ。

3つ選択
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正解: a・b・e

正答

a、b、e

この問題のポイント

脱灰標本では無機質が除去されるため、ほぼ無機質のみからなるエナメル質そのものと、その内部構造は標本上から消失します。

解説

歯の脱灰H-E染色標本では、酸などでカルシウム塩を除去して薄切可能にします。成熟エナメル質は有機質が極めて少ないため脱灰によって失われ、エナメル質に属する周波条、Retzius条、Schreger線条も観察できなくなります。

一方、球間象牙質とAndresen線は象牙質の構造です。象牙質にはコラーゲン性の有機基質が残るため、脱灰標本でも構造を確認できます。

選択肢の確認

a.周波条
正しい。周波条はエナメル質表面に現れるRetzius条の終末像であり、脱灰でエナメル質とともに消失します。

b.Retzius 条
正しい。Retzius 条はエナメル質の成長線で、脱灰標本ではエナメル質が失われるため観察できません。

c.球間象牙質
誤り。球間象牙質は石灰化球の癒合不全による象牙質の構造で、有機基質が残る脱灰標本でも確認できます。

d.Andresen 線
誤り。Andresen 線は象牙質の成長線であり、脱灰後も象牙質基質中に認められます。

e.Schreger 線条
正しい。Schreger 線条はエナメル小柱の走行変化による光学的構造で、エナメル質の消失に伴って観察できなくなります。

覚えるポイント

  • 脱灰すると成熟エナメル質は消失します。
  • 周波条、Retzius条、Schreger線条はエナメル質の構造です。
  • 球間象牙質とAndresen線は象牙質の構造です。

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