117C046第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

85 歳の男性。口蓋粘膜の疼痛を主訴として来院した。8 年前から上顎全部床義 歯を使用しているという。来院時の口腔内写真(別冊No. 15A)、義歯の写真(別冊 No. 15B)及び適合試験後の義歯の写真(別冊No. 15C)を別に示す。 まず行うべき対応はどれか。2 つ選べ。

117C046の問題画像
2つ選択
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正解: a・c

正答

a、c

この問題のポイント

長期使用義歯と口蓋粘膜痛では、義歯性口内炎、とくにCandida関連病変を疑い、原因確認と義歯衛生管理を先に行います。

解説

義歯床下粘膜の発赤や疼痛がみられる場合、義歯の清掃不良、夜間連続装着、不適合、Candida増殖などを評価します。培養検査は真菌感染の関与を確認し、抗真菌薬選択の参考になります。

同時に義歯と口腔粘膜の清掃方法、就寝時の義歯撤去、義歯の保管方法を指導します。原因を確認する前の抗菌薬やステロイド投与は、真菌症を悪化させる可能性があります。

画像の確認

実画像では、口蓋粘膜が義歯床の範囲に一致して広く発赤し、義歯粘膜面には褐色の付着物が多量にみられる。感染性義歯性口内炎を疑う外観から、培養検査と義歯清掃指導をまず行う正答a・cを支える。

選択肢の確認

a.培養検査
正答。まず行います。
Candidaなどの関与を確認するため培養検査を行います。

b.抗菌薬の投与
この時点での最優先ではありません。
抗菌薬は細菌感染に用いる薬物で、Candidaによる義歯性口内炎には適しません。

c.義歯の清掃指導
正答。まず行います。
義歯表面のバイオフィルムを減らすため、義歯の機械的・化学的清掃を指導します。

d.ティッシュコンディショニング
この時点での最優先ではありません。
粘膜調整が必要となる場合はありますが、感染と清掃状態を評価せず最初に行う処置ではありません。

e.副腎皮質ステロイド軟膏の塗布
誤り。
副腎皮質ステロイドは真菌感染を増悪させる可能性があり、感染が疑われる状態で安易に使用しません。

覚えるポイント

  • 義歯性口内炎ではCandida、清掃不良、連続装着を確認する。
  • まず原因検査と義歯清掃指導を行う。
  • 感染が疑われる粘膜へステロイドを安易に使用しない。

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