117D040|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
72 歳の女性。下顎の義歯がはずれやすいことを主訴として来院した。初診時の 口腔内写真(別冊No. 9A)と研究用模型製作の印象採得時に行った処置前後の写真 (別冊No. 9B)を別に示す。 この処置の目的はどれか。2 つ選べ。

2つ選択
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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
残存歯や顎堤に強いアンダーカットがある場合、印象採得前にブロックアウトして印象体の変形と撤去時の損傷を防ぎます。
解説
弾性印象材でも、深いアンダーカットへ入り込むと撤去時に大きな変形や裂けが生じ、残存歯や粘膜へ過大な力が加わります。ワックスなどでアンダーカットを緩和すると、印象体を無理なく撤去でき、変形を減らせます。
この処置は動揺歯を固定することや、非弾性印象材を使用可能にすることが目的ではありません。写真の具体的なブロックアウト部位は問題画像で確認します。
画像の確認
実画像では、下顎前歯間とアンダーカット部が処置前には開放され、処置後には赤色ワックスで埋められている。印象材が歯間に食い込むのを避けて撤去を容易にし、撤去時の印象変形を防ぐ処置であるため、正答a・bに対応する。
選択肢の確認
a.印象体の変形を防止する。
正しい。アンダーカットへの過度な侵入を防ぐことで、撤去時の印象体変形を少なくします。
b.印象体の撤去を容易にする。
正しい。印象材のロックを防ぎ、口腔内から印象体を撤去しやすくします。
c.動揺歯の固定を確実にする。
誤り。ブロックアウトは動揺歯の固定を目的とする処置ではありません。
d.既製トレーの使用が可能となる。
誤り。既製トレーの使用可否を決める処置ではなく、印象材のアンダーカットへの侵入を調整します。
e.非弾性印象材の使用を許容する。
誤り。アンダーカットがある口腔で非弾性印象材を安全に使用できることを保証する処置ではありません。
覚えるポイント
- 深いアンダーカットは印象前にブロックアウトする。
- 目的は印象体変形防止と撤去容易化。
- 動揺歯や脆弱な組織への外力も減らせる。