117D075第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

下顎右側の腫脹を主訴とする患者のエックス線画像(別冊No. 25A)、CT(別冊 No. 25B)及びMRI(別冊No. 25C)を別に示す。 最も疑われるのはどれか。1 つ選べ。

117D075の問題画像
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正解: d

正答

d

この問題のポイント

下顎の膨隆性病変では、年齢、好発部位、単房性・多房性、皮質骨膨隆、内部性状から歯原性腫瘍を鑑別します。

解説

エナメル上皮腫は下顎臼歯部から下顎枝に好発し、緩徐に増大して顎骨膨隆を起こします。画像では単房性または多房性の透過像を示し、CTで皮質骨の膨隆・菲薄化、MRIで腫瘍の嚢胞性・充実性成分を評価します。

正答はエナメル上皮腫です。

画像の確認

実画像では、下顎右側臼歯部から下顎枝に多房性の透過像が広がり、CTで皮質骨の膨隆・菲薄化、MRIで嚢胞状高信号域と内部隔壁がみられる。石けん泡状に顎骨を膨張させるエナメル上皮腫の典型的分布であり、正答dに対応する。

選択肢の確認

a.骨肉腫
誤り。骨肉腫では境界不明瞭な骨破壊、骨形成、骨膜反応など悪性を示唆する所見を考えます。

b.慢性骨髄炎
誤り。慢性骨髄炎では骨硬化、腐骨、骨膜反応など炎症性変化が中心です。

c.単純性骨囊胞
誤り。単純性骨囊胞は若年者の下顎にみられ、歯根間へ入り込む透過像を示すことがありますが、大きな腫瘍性膨隆は典型ではありません。

d.エナメル上皮腫
正しい。エナメル上皮腫は下顎に好発し、膨隆性で単房性または多房性の病変を形成します。

e.腺腫様歯原性腫瘍
誤り。腺腫様歯原性腫瘍は若年女性の上顎前歯部、埋伏犬歯周囲に好発します。

覚えるポイント

  • エナメル上皮腫は下顎臼歯部・下顎枝に好発。
  • 緩徐な顎骨膨隆と多房性透過像が典型。
  • CTは骨、MRIは軟組織・内部性状を評価する。

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