118A076|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯科補綴学
右側上顎癌切除後の患者に顎義歯を製作することとした。口腔内写真(別冊 No. 24)を別に示す。 顎義歯の製作について正しいのはどれか。3 つ選べ。

3つ選択
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正解: c・d・e
正答
c、d、e
この問題のポイント
上顎切除後の顎義歯では、欠損腔を閉鎖して口腔と鼻腔を分離し、残存組織と欠損腔のアンダーカットを利用して維持・安定を得ます。
解説
栓塞部は、装置の重量を軽減するため中空型とすることが多く、残存顎堤には緊密に適合させます。欠損側にも、支持・咬合条件を考慮しながら人工歯を排列し、咀嚼、構音、審美性の回復を図ります。
欠損腔内の利用可能なアンダーカットは維持源となりますが、着脱時の疼痛や軟組織損傷を起こさないよう弾性と形態を調整します。
画像の確認
実画像では、右上顎切除後の口腔に鼻腔へ通じる大きな顎欠損と、周囲に利用可能な残存顎堤・欠損腔のくぼみがみられる。残存顎堤へ緊密に適合させ、欠損側にも人工歯を排列し、欠損腔のアンダーカットを維持に使う正答c・d・eを支える。
選択肢の確認
a.栓塞部は充実型とする。
誤り。
充実型では重量が増し、義歯の維持・安定に不利です。大きな栓塞部では中空化して軽量化します。
b.右側の咬合を緊密にする。
誤り。
欠損側へ過大な咬合力を加えると義歯の回転や支持組織への負担が増えます。咬合接触は残存支持と義歯の安定を考えて調整します。
c.残存顎堤と緊密に適合させる。
正しい。
残存顎堤から支持と安定を得るため、適切な印象採得によって緊密な適合を図ります。
d.顎欠損側にも人工歯を排列する。
正しい。
条件が許せば欠損側にも人工歯を排列し、咀嚼、発音、顔貌の回復を図ります。
e.欠損腔のアンダーカットを維持に用いる。
正しい。
欠損腔内の利用可能なアンダーカットは顎義歯の重要な維持源です。
覚えるポイント
- 顎義歯は欠損腔を閉鎖し、鼻腔への漏出を防ぎます。
- 大きな栓塞部は中空化して軽量化します。
- 残存顎堤と欠損腔のアンダーカットを維持・支持に利用します。