118B005|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科医学総合総合問題
正常細胞と比較したがん細胞の特徴はどれか。2 つ選べ。
2つ選択
解答・解説を見る
正解: a・c
正答
a、c
この問題のポイント
がん細胞では、増殖を制御する仕組みが破綻し、遺伝子異常の蓄積と浸潤・転移能の獲得がみられます。
解説
正常細胞は、増殖シグナル、細胞周期、DNA修復、アポトーシスなどによって厳密に制御されています。がん細胞では、がん遺伝子の活性化やがん抑制遺伝子の機能喪失などが蓄積し、制御を外れて増殖します。
さらに、細胞間接着の低下、基底膜や細胞外基質の分解、運動能の亢進などを通じて周囲組織へ浸潤します。多くのがん細胞ではアポトーシスを回避し、テロメラーゼ活性を維持・亢進して増殖限界を回避します。
病理像で見るポイント
悪性腫瘍では、細胞異型だけでなく、基底膜を越えた浸潤、脈管侵襲、転移の有無を確認します。
選択肢の確認
a.浸潤能の獲得
正しい。
がん細胞は基底膜や周囲組織へ入り込む浸潤能を獲得します。浸潤は悪性腫瘍を考える重要所見です。
b.増殖能の低下
誤り。
がん細胞では増殖制御が破綻し、一般に増殖能は亢進します。増殖能の低下は代表的特徴ではありません。
c.遺伝子異常の蓄積
正しい。
DNA修復異常、がん遺伝子の活性化、がん抑制遺伝子の不活化など、複数の遺伝子異常が段階的に蓄積します。
d.アポトーシスの促進
誤り。
がん細胞はアポトーシスを促進するのではなく、アポトーシスを回避する仕組みを獲得しやすくなります。
e.テロメラーゼ活性の低下
誤り。
多くのがん細胞ではテロメラーゼ活性が維持または亢進し、染色体末端の短縮による増殖停止を回避します。
覚えるポイント
- がん細胞では遺伝子異常が蓄積します。
- 悪性腫瘍は浸潤・転移能を獲得します。
- アポトーシス回避とテロメラーゼ活性亢進も重要です。