118B016|第118回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
健常者で組織から毛細血管内に水分が移動する圧力を生むのはどれか。 1 つ選べ。
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正解: a
正答
a
この問題のポイント
組織から毛細血管内へ水分を引き戻す主な力は、血漿タンパク質による血漿膠質浸透圧です。
解説
毛細血管壁を介する水分移動は、血管内外の静水圧と膠質浸透圧の均衡で決まります。血管内のアルブミンは毛細血管壁を通過しにくく、水を血管内へ引き込む膠質浸透圧を形成します。
アルブミンが低下すると血管内へ水分を保持できず、組織間隙へ水が移動して浮腫を生じやすくなります。
臨床でのイメージ
肝硬変やネフローゼ症候群で低アルブミン血症になると、血漿膠質浸透圧が低下して浮腫が生じます。
選択肢の確認
a.アルブミン
正しい。
アルブミンは血漿膠質浸透圧の最大の担い手で、組織側から毛細血管内へ水分を引き込む力を生みます。
b.グルコース
誤り。
グルコースは低分子であり、毛細血管内外を比較的移動しやすいため、持続的な血漿膠質浸透圧の主因にはなりません。
c.ヒスタミン
誤り。
ヒスタミンは血管透過性を亢進させ、血漿成分を組織側へ漏出させる方向に働きます。
d.フィブリノゲン
誤り。
フィブリノゲンも血漿タンパク質ですが、血漿膠質浸透圧への寄与はアルブミンより小さく、代表としてはアルブミンを選びます。
e.ナトリウムイオン
誤り。
ナトリウムイオンは細胞外液量や浸透圧に重要ですが、毛細血管内外を隔てる膠質浸透圧の主な担い手ではありません。
覚えるポイント
- アルブミンが血漿膠質浸透圧をつくると覚えます。
- 低アルブミン血症では浮腫が生じやすくなります。
- ヒスタミンは血管透過性を亢進させます。