118C077第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床歯科補綴学

補綴装置の脱離を主訴として来院した患者の口腔内写真(別冊No. 33A)とエック ス線画像(別冊No. 33B)を別に示す。 感染歯質除去の次に行うのはどれか。1 つ選べ。

118C077の問題画像
解答・解説を見る

正解: a

正答

a

この問題のポイント

補綴装置脱離歯の感染歯質を除去した後は、根管治療を無菌的に行えるよう**隔壁形成〈プレエンドドンティックビルドアップ〉**を行います。

解説

歯冠部の歯質が大きく失われていると、ラバーダムクランプを安定して装着できず、唾液や歯肉溝滲出液が根管へ侵入します。また、根管洗浄液が口腔内へ漏れる危険もあります。

そこで感染歯質除去後に隔壁を形成し、残存歯質を補強しながら、ラバーダム防湿、根管内の無菌性、洗浄液の保持を可能にします。その後、必要な感染根管治療を進め、根管治療終了後に支台築造と最終補綴を行います。

治療順序のポイント
感染歯質除去 → 隔壁形成 → ラバーダム防湿 → 根管治療 → 支台築造という順序を押さえます。

画像の確認

実画像Aでは補綴装置脱離後の大臼歯で感染歯質除去後も歯冠壁が大きく失われ、Bでは根管充填が根尖近くまで到達し明瞭な根尖透過像はみられない。根管治療を先にやり直す像ではなく、次の処置を行えるよう周囲を封鎖する隔壁形成が必要であり、選択肢aに対応する。

選択肢の確認

a.隔壁形成
正答。まず行います。隔壁形成により防湿と洗浄液保持が可能となり、根管治療を無菌的かつ安全に進められます。

b.支台築造
誤り。支台築造は根管治療が終了して根管充填や歯質の評価を行った後に実施します。

c.感染根管治療
誤り。感染根管治療は必要ですが、歯冠部欠損が大きい場合は先に隔壁を形成して防湿環境を整えます。

d.歯冠長延長術
誤り。歯冠長延長術は健全歯質の確保や生物学的幅径への配慮が必要な場合に検討しますが、感染歯質除去直後の次の標準手順ではありません。

e.歯根尖切除術
誤り。歯根尖切除術は通常の根管治療で治癒しない根尖病変などに行う外科的歯内療法で、最初の処置ではありません。

覚えるポイント

  • 大きな歯冠欠損では根管治療前に隔壁を形成します。
  • 隔壁は防湿、洗浄液保持、歯質補強に役立ちます。
  • 支台築造は根管治療終了後に行います。

関連問題

118C076118C078
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)