119B050|第119回 歯科医師国家試験 過去問
62 歳の女性。下顎左側臼歯部補綴装置の動揺を主訴として来院した。検査の結 果、慢性歯周炎と診断し歯周基本治療を行った。再評価の結果、歯周外科治療を行 うこととした。初診時のエックス線画像(別冊No. 14A)及び補綴装置除去後の術前 口腔内写真(別冊No. 14B)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を表に 示す。 舌 側* 4 3 ④ ④ 3 4 ④ 4 ⑥ 歯 種 3 4 5 頰 側* 4 3 4 4 3 4 4 5 ⑥ 動揺度** 0 0 1 * :プロービング深さ(mm) 〇印:プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 5 に実施する歯周外科治療はどれか。2 つ選べ。

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正解: a・e
正答
a、e
この問題のポイント
歯周基本治療後に残る垂直性骨欠損など、再生可能性のある歯周組織欠損には 骨移植術と FGF-2製剤を用いた再生療法が適応になります。
解説
歯周組織再生療法は、失われたセメント質、歯根膜、歯槽骨の再生を目指す治療です。適応は骨壁数や欠損形態、プロービング深さ、炎症コントロール、患者の口腔清掃状態などで判断します。
骨移植材は欠損部の足場と空間維持に役立ち、FGF-2製剤は歯周組織の細胞増殖・血管新生を促して再生を支援します。歯周基本治療で炎症とプラークを十分に制御してから行います。
画像の確認
実画像Aでは下顎左側第二小臼歯遠心側に垂直性骨欠損があり、Bでも補綴装置除去後の同部に深い歯周欠損を認める。限局した骨内欠損は再生療法の適応となるため、骨移植術とFGF-2製剤を用いた再生療法を組み合わせる。
選択肢の確認
a.骨移植術
正しい。
骨移植術は垂直性骨欠損などの再生療法に用いられます。
b.歯肉切除術
誤り。
歯肉切除術は歯肉性ポケットの除去に用い、骨内欠損の再生を目的としません。
c.遊離歯肉移植術
誤り。
遊離歯肉移植術は角化歯肉幅の増大などに用い、骨内欠損の再生療法ではありません。
d.歯肉弁根尖側移動術
誤り。
歯肉弁根尖側移動術はポケット除去や臨床的歯冠長の確保に用いますが、再生を目的とする術式ではありません。
e.FGF-2 製剤を用いた再生療法
正しい。
FGF-2製剤は歯周組織再生療法に用いられ、適切な骨欠損形態で再生を促します。
覚えるポイント
- 骨内欠損には再生療法を検討します。
- 骨移植材は足場・空間維持に役立ちます。
- FGF-2は歯周組織再生を促進します。