119B049|第119回 歯科医師国家試験 過去問
35 歳の男性。下顎右側第一大臼歯の一過性冷水痛を主訴として来院した。2 週 前から自覚しているという。歯髄電気診には正常に反応する。光硬化型グラスアイ オノマーセメント修復を行うこととした。初診時のエックス線画像(別冊No. 13 A)、処置開始時(別冊No. 13B)及び齲窩開拡後(別冊No. 13C)の写真を別に示す。 考慮すべきなのはどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
光硬化型グラスアイオノマーセメント修復では、薄い辺縁を避け、窩縁をおおむね直角にした バットジョイントを形成します。
解説
グラスアイオノマーセメントは歯質への化学的接着とフッ化物徐放性をもちますが、薄い材料辺縁は破折・摩耗しやすいため、エナメル質辺縁へベベルを付けず、十分な材料厚を確保するバットジョイントが基本です。
窩洞形成は齲蝕除去と脆弱歯質の整理を中心とし、健全歯質を広く削る予防拡大や、機械的保持のための複雑な形態を必要以上に付与しません。
画像の確認
実画像Aでは下顎右側第一大臼歯咬合面に象牙質へ達する齲蝕があり、B・Cでラバーダム防湿下に齲窩を開拡している。接着性をもつ光硬化型グラスアイオノマーセメントでは機械的保持形態や予防拡大を加えず、窩縁はバットジョイントとして材料厚を確保する。
選択肢の確認
a.外開き窩洞
誤り。
外開き窩洞は材料辺縁が薄くなりやすく、グラスアイオノマーセメントの辺縁強度確保に適しません。
b.円形穿下の付与
誤り。
円形穿下はアマルガム修復などの機械的保持に関係する形態で、接着性材料に 一律に 付与しません。
c.十分な予防拡大
誤り。
十分な予防拡大は健全歯質を広く削るため、接着性修復とMIDの考え方に反します。
d.バットジョイント
正しい。
窩縁を直角にするバットジョイントにより材料辺縁の厚みを確保します。
e.遠心への鳩尾形付与
誤り。
遠心への鳩尾形は機械的保持のための追加形態で、光硬化型グラスアイオノマーセメント修復に必要ありません。
覚えるポイント
- グラスアイオノマーセメントの窩縁はバットジョイントです。
- 薄い材料辺縁を作りません。
- 接着性材料では予防拡大や過剰な機械的保持を避けます。