119D018|第119回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
球麻痺患者にみられる摂食嚥下障害の特徴はどれか。1 つ選べ。
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正解: b
正答
b
この問題のポイント
球麻痺では延髄の嚥下関連脳神経核やその末梢神経が障害され、咽頭期の開始が不十分となって嚥下反射誘発が遅延することがあります。
解説
球麻痺は、主に延髄にある舌咽神経、迷走神経、舌下神経などの運動核または末梢神経の障害による下位運動ニューロン症状です。構音障害、嗄声、舌の萎縮・線維束性収縮、嚥下反射低下などを生じます。
嚥下では、咽頭期の反射誘発が遅れ、喉頭閉鎖や咽頭収縮が不十分となり、咽頭残留や誤嚥の危険が高まります。感覚低下を伴う場合には不顕性誤嚥にも注意します。
鑑別のポイント
仮性球麻痺は両側皮質延髄路障害による上位運動ニューロン症状で、痙性や病的反射を伴います。
選択肢の確認
a.舌の不随意運動
誤り。
舌の不随意運動は口腔ジスキネジアなどでみられ、球麻痺の代表所見ではありません。球麻痺では舌の筋力低下や萎縮が問題になります。
b.嚥下反射誘発の遅延
正しい。
延髄の嚥下関連機構や脳神経障害により、嚥下反射の誘発が遅延しやすくなります。
c.患側の舌の知覚過敏
誤り。
球麻痺では知覚過敏よりも咽頭・喉頭感覚の低下や運動障害が問題になります。
d.食道入口部の閉鎖不全
誤り。
食道入口部の障害では開大不全が問題となることが多く、閉鎖不全は本問の代表所見ではありません。
e.舌骨上筋群の緊張亢進
誤り。
球麻痺は下位運動ニューロン障害であり、舌骨上筋群の緊張亢進より筋力低下が生じやすいです。
覚えるポイント
- 球麻痺は延髄脳神経核・末梢神経の下位運動ニューロン障害です。
- 嚥下反射遅延、咽頭残留、誤嚥に注意します。
- 仮性球麻痺との上位・下位運動ニューロンの違いを整理します。