Y2021M10E1Q34第2021年10月公表(第一種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問

第一種労働衛生(一般)労働安全衛生マネジメントシステム

厚生労働省の「労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、労働安全衛生マネジメントシステムの目的、事業管理との一体運用、安全衛生方針、安全衛生計画及びシステム監査が問われています。

システム監査は必要ですが、外部機関による監査を必ず受ける義務はありません。

解説

労働安全衛生マネジメントシステムは、事業場が安全衛生活動を組織的、継続的に進め、安全衛生水準を向上させるための仕組みです。

一般に、次の流れで運用します。

  • 安全衛生方針を表明する。
  • 危険性又は有害性等を調査する。
  • 安全衛生目標を設定する。
  • 安全衛生計画を作成する。
  • 計画を実施する。
  • 日常的な点検と改善を行う。
  • システム監査を行う。
  • 経営トップが見直す。

これは、計画、実施、評価、改善を繰り返すPDCAの考え方です。

個別の法定措置との関係

この指針は、機械の安全装置、局所排気装置、健康診断など、個別法令で義務付けられる具体的措置そのものを定めるものではありません。

個別の法令を遵守した上で、それらの活動を組織的に計画、実施、評価、改善する枠組みです。

事業管理との一体運用

安全衛生は、生産管理、人員配置、設備保全、品質管理、請負管理などと切り離せません。

生産計画の変更や設備更新が新たなリスクを生むことがあるため、事業実施に係る管理と一体として運用します。

安全衛生方針

事業者は、安全衛生に関する基本的な考え方を方針として表明し、労働者、関係請負人その他の関係者へ周知します。

安全衛生計画

リスクアセスメントの結果などを基に、一定期間の目標、実施事項、責任者、期限、評価方法を定めた安全衛生計画を作成します。

システム監査

システム監査では、定めた仕組みが適切に実施され、効果を上げているかを調査・評価します。

客観性は必要ですが、必ず外部機関の監査を受けなければならないわけではありません。事業場内部の適切な監査者が実施することもできます。

ひっかけポイント
システム監査と外部認証は同じではありません。外部認証を取得しなくても、マネジメントシステムを運用できます。

衛生管理者としての実務ポイント
巡視、測定、健康診断、教育を単発で終わらせず、目標、担当、期限、記録、効果確認、見直しの流れへ組み込みます。

選択肢の確認

1.この指針は、労働安全衛生法の規定に基づき機械、設備、化学物質等による危険又は健康障害を防止するため事業者が講ずべき具体的な措置を定めるものではない。
記述としては正しい。
この指針は、個別の機械、設備、化学物質に関する具体的な法定措置そのものを定めるものではありません。

2.このシステムは、生産管理等事業実施に係る管理と一体となって運用されるものである。
記述としては正しい。
安全衛生管理は、生産管理など事業実施に係る管理と一体となって運用します。

3.このシステムでは、事業者は、事業場における安全衛生水準の向上を図るための安全衛生に関する基本的考え方を示すものとして、安全衛生方針を表明し、労働者及び関係請負人その他の関係者に周知させる。
記述としては正しい。
事業者は安全衛生方針を表明し、労働者や関係請負人などへ周知します。

4.このシステムでは、事業者は、安全衛生方針に基づき設定した安全衛生目標を達成するため、事業場における危険性又は有害性等の調査の結果等に基づき、一定の期間を限り、安全衛生計画を作成する。
記述としては正しい。
安全衛生目標の達成に向け、リスクアセスメント結果等を基に一定期間の安全衛生計画を作成します。

5.事業者は、このシステムに従って行う措置が適切に実施されているかどうかについて調査及び評価を行うため、外部の機関による監査を受けなければならない。
正答。記述としては誤り。
システム監査は必要ですが、外部機関による監査を必ず受ける義務はありません。内部監査として実施することもできます。

覚えるポイント

  • マネジメントシステムは、継続的な安全衛生水準向上の仕組みである。
  • 個別の法定措置に代わるものではない。
  • 生産管理などの事業管理と一体的に運用する。
  • 方針、目標、計画、実施、評価、改善を繰り返す。
  • システム監査は必要だが、外部監査は必須ではない。

関連問題

Y2021M10E1Q33Y2021M10E1Q35
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)