Y2023M10E1Q13第2023年10月公表(第一種) 第一種・第二種衛生管理者免許試験 過去問

第一種労働衛生(有害業務)化学物質のリスクアセスメント

化学物質等による疾病のリスクの低減措置について、法令に定められた措置以外の措置を検討する場合、優先度の最も高いものは次のうちどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、化学物質による健康障害リスクを低減する措置の優先順位が問われています。

法定措置以外を検討するときは、保護具や作業手順より先に、危険有害性を発生源で減らす対策を検討します。選択肢の中では、化学反応のプロセス等の運転条件を変更する措置が最優先です。

解説

リスク低減では、労働者の注意や保護具に依存する対策よりも、危険有害性そのものを除去又は低減する対策を優先します。

基本的な優先順位は、次のように整理できます。

1.有害性の低い物質への代替、プロセス・運転条件の変更など、危険有害性を根本から減らす措置

2.密閉化、局所排気装置などの工学的対策

3.作業手順、立入管理、作業時間短縮などの管理的対策

4.呼吸用保護具、保護手袋などの個人用保護具

選択肢3の運転条件の変更は、反応温度や圧力、使用量、工程を変えることで、発生する有害物の量や発散を根本的に減らす対策です。このため、密閉化や局所排気よりも上位の対策として検討します。

密閉化と局所排気装置はいずれも重要な工学的対策ですが、有害物を使用・発生させる工程自体を変えられない場合に検討する段階です。

作業手順と保護具は必要ですが、人の行動や装着状態に左右されます。特に保護具は最後の砦であり、上位対策を講じた後の残留リスクに対して使用します。

化学物質管理のポイント
SDSで有害性を確認し、代替・工程変更、密閉化、局所排気、作業手順、保護具の順に検討します。

ひっかけポイント
密閉化や局所排気は強力な対策ですが、工程・運転条件の変更によって発生そのものを減らせる場合は、そちらを先に検討します。

選択肢の確認

1.化学物質等に係る機械設備等の密閉化
優先度は最も高くない。
機械設備の密閉化は有効な工学的対策ですが、プロセスや運転条件を変更して有害性の発生を根本から減らす措置より優先順位は下がります。

2.化学物質等に係る機械設備等への局所排気装置の設置
優先度は最も高くない。
局所排気装置は重要な工学的対策ですが、工程変更などによる本質的なリスク低減の後に検討します。

3.化学反応のプロセス等の運転条件の変更
優先度が最も高い。
化学反応のプロセスや運転条件を変更し、有害物の生成量や発散量を根本から減らす措置は、選択肢の中で最も優先度が高い対策です。

4.化学物質等の有害性に応じた有効な保護具の使用
最優先とはいえない。
保護具は重要ですが、装着状態や管理に左右されます。代替、工程変更、密閉化、局所排気などを講じた後の残留リスクへ用います。

5.作業手順の改善
最優先とはいえない。
作業手順の改善は管理的対策です。工程変更や工学的対策より、人の行動に依存するため優先順位は下がります。

覚えるポイント

  • 化学物質のリスク低減は、発生源で危険有害性を減らす対策を優先する。
  • 工程・運転条件の変更は、密閉化や局所排気より上位である。
  • 作業手順は管理的対策である。
  • 保護具は最後の砦であり、上位対策の代わりにしない。

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