117C61|第117回 医師国家試験 過去問
内科系消化器内科肝疾患・門脈圧亢進
患者は入院し、電解質補正を行った。気管支鏡検査で肺小細胞癌と診断され、殺細胞性抗癌薬による治療を開始することとなった。 抗癌治療による肝炎の再活性化のリスクが高いのはどれか。
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正解: b
正解
b B型肝炎
解説
抗癌化学療法や免疫抑制療法で特に問題になるのは、B型肝炎ウイルス〈HBV〉の再活性化である。
HBV は、現在の持続感染例だけでなく、過去感染例でも体内にウイルスが残存していることがあり、免疫が抑制されると再増殖して重症肝炎を起こしうる。
なぜ B 型肝炎が重要か
HBV 再活性化は、
- 抗癌薬投与中
- 免疫抑制薬投与中
- 分子標的薬や抗体薬使用時
などに起こりうる。
そのため、治療開始前に
- HBs抗原
- HBc抗体
- HBs抗体
を確認し、必要に応じて核酸アナログ製剤で予防する。
各選択肢の検討
a A型肝炎
急性感染が主体で、再活性化という形は通常問題にならない。b B型肝炎
正しい。抗癌治療で最も注意すべき再活性化である。c C型肝炎
増悪が問題になることはあるが、国試で典型的に再活性化リスクが高いと問われるのは HBV である。d D型肝炎
HBV に依存する感染であり、一般的な抗癌治療前スクリーニングでまず中心になるのは B 型肝炎である。e E型肝炎
急性感染が主体であり、再活性化の問題としては通常扱わない。
覚えるポイント
抗癌治療前に必ず意識する肝炎ウイルスは B 型肝炎である。
国試では、HBV 再活性化を最優先で押さえる。