117F13|第117回 医師国家試験 過去問
内科系内分泌・代謝副腎疾患
副腎腺腫によるCushing症候群で認めないのはどれか。
解答・解説を見る
正解: d
正解
d 色素沈着
病態の整理
副腎腺腫による Cushing症候群は、コルチゾールが副腎から自律的に過剰分泌されるACTH非依存性の病態です。
そのため、下垂体からの ACTH は抑制されています。
なぜ色素沈着を認めないのか
色素沈着は、ACTH 過剰のときにみられる所見です。
ACTH は POMC 由来であり、メラノサイト刺激作用をもつため、ACTH依存性の Cushing症候群では色素沈着を伴うことがあります。
しかし、本問のような副腎腺腫では ACTH が低下しているため、色素沈着は起こりません。
他の選択肢がみられる理由
a 円形顔貌
典型的です。いわゆる moon face を呈します。b 眼瞼浮腫
顔貌の変化や体液貯留の一部としてみられることがあります。c 骨粗鬆症
コルチゾール過剰による蛋白異化や骨代謝異常で起こります。d 色素沈着
誤りです。ACTH非依存性ではみられません。e 皮膚線条
皮膚菲薄化や皮下組織変化により特徴的にみられます。
ひっかけポイント
Cushing症候群の所見を丸ごと覚えていると、色素沈着も入れてしまいがちです。
ここでは 副腎腺腫による と書かれていることが決め手です。
- ACTH依存性:色素沈着ありうる
- ACTH非依存性:色素沈着は基本的にない
覚えるポイント
副腎腺腫による Cushing症候群は ACTH非依存性。
したがって、認めないのは 色素沈着 です。