118A72|第118回 医師国家試験 過去問
脳・精神・感覚器・皮膚皮膚科湿疹・炎症性皮膚疾患
35歳の女性。2週間前から両下肢に皮疹が複数出現したため来院した。皮疹は皮膚面からわずかに盛り上がり、浸潤を触れ熱感と圧痛を認める。左下腿の写真を別に示す。 考えられる基礎疾患はどれか。3つ選べ。

3つ選択
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正解: b・c・e
正解
b Crohn病
c Behçet病
e サルコイドーシス
まず皮疹を読む
この皮疹は、
- 両下肢に多発
- 皮膚面からやや隆起
- 触れると浸潤がある
- 熱感
- 圧痛
という特徴から、結節性紅斑 が最も考えやすい所見です。
結節性紅斑は、下腿前面に好発する有痛性の紅色結節で、さまざまな全身疾患の皮膚所見として出現します。
結節性紅斑の代表的背景疾患
国試で重要なのは、結節性紅斑の背景として次を押さえることです。
- サルコイドーシス
- 炎症性腸疾患
- Behçet病
- そのほか溶連菌感染、結核、薬剤など
今回の選択肢では、この中に対応するのが
Crohn病、Behçet病、サルコイドーシス です。
各選択肢の検討
a 糖尿病
誤りです。糖尿病で皮膚病変は多彩ですが、結節性紅斑の代表的基礎疾患ではありません。b Crohn病
正しいです。炎症性腸疾患は結節性紅斑を合併しやすい代表です。c Behçet病
正しいです。Behçet病では結節性紅斑様皮疹がよくみられます。d 全身性強皮症
誤りです。皮膚硬化、Raynaud現象、手指潰瘍などが中心で、結節性紅斑の代表的背景疾患ではありません。e サルコイドーシス
正しいです。結節性紅斑はサルコイドーシスの重要な皮膚所見です。
ひっかけポイント
「下腿の赤い痛い皮疹」という表現から、蜂窩織炎や血栓性静脈炎を想像しやすいですが、この問題は複数の結節性病変であることがポイントです。
感染の局所病変というより、全身疾患に伴う反応性皮膚病変 と考えます。
まとめ
この皮疹は 結節性紅斑 が最も考えやすく、代表的な基礎疾患は
Crohn病、Behçet病、サルコイドーシス です。