60AM039|第60回 作業療法士国家試験 過去問
精神科の集団作業療法で適切なのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
精神科の集団作業療法では、集団の「凝集性(cohesiveness)」が治療的因子として機能する。この凝集性が治療の基盤であり、個人の主観的体験よりも集団全体の結束を重視することが求められる。
解説
精神科集団作業療法において、治療の効果を生み出す鍵となるのは「集団の凝集性」である。メンバー同士が信頼関係を築き、共通の目標に向かって行動することで、不安や孤立を軽減し、治療的変容が促進される。このため、治療では集団の結束を維持・強化することが優先される。個人の主観的な体験(たとえば、自分の症状や感情)よりも、集団全体としてのつながりを重視することが、臨床的に適切である。
一方、他の選択肢は臨床的実態と矛盾する。オープングループはメンバーの出入りが自由で、固定メンバーではない(1)。クローズドグループはメンバーが固定され、凝集性が高いため離脱が少ない(2)。治療者1名に対して15名は過大で、通常は5〜10名程度が適正(3)。異質集団では共感が得にくく、同質集団の方が共感が容易(4)。
選択肢の確認
1.オープングループは固定のメンバーで活動を行う。:誤り。固定メンバーはクローズドグループの特徴。
2.クローズドグループは集団からの離脱が起こりやすい。:誤り。離脱は少なく、凝集性が高まる。
3.治療者1 名に対して15 名程度のメンバーで活動を行う。:誤り。適正規模は5〜10名。
4.異質集団は同質集団よりも参加者同士の共感が得られる。:誤り。同質集団の方が共感が深まる。
5.集団の凝集性よりもメンバー個人の主観的体験を優先する。:誤り(正答)。凝集性が治療的因子の中心であり、個人体験を優先することは治療的基盤に反する。
覚えるポイント
「集団の凝集性=治療の中心」。精神科集団療法では、メンバーがつながりを持ち、共感を共有できる環境づくりが治療効果を生む。個人の話や感情よりも、集団としての結束を重視することが、臨床的に最も重要である。