60PM004|第60回 作業療法士国家試験 過去問
21 歳の女性。先天性の右上肢欠損。上肢の写真(別冊No. 2)を別に示す。 起こり得る2 次性の障害で最もみられるのはどれか。

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正解: 3
正答
3.側弯症
この問題のポイント
先天性上肢欠損では、体幹の非対称使用が長期にわたり、脊柱の力のバランスが崩れやすい。特に、上肢が完全に欠損している場合、肩甲帯や背中への負担が一方的になり、側弯症が最も頻発する2次障害となる。
解説
21歳の女性で、右上肢が肘関節付近で横断性に欠損している(画像確認)。先天性の欠損は出生直後から存在するため、義肢使用がされない場合、体幹の使用パターンが非対称に偏る。この状態は、脊柱の側弯を引き起こすリスクを高める。特に、長期間にわたる非対称な姿勢は、脊柱の曲がりを進行させ、治療が遅れると機能的・姿勢的障害を引き起こす可能性がある。
この場合、側弯症は臨床的に最も報告される2次性障害である。一方、幻肢痛、神経腫、断端浮腫、骨断端の過成長は、後天性の切断に特有の現象であり、先天性欠損では発生しない。特に骨過成長は成長期の小児に見られるが、先天性欠損では骨の形成過程が異なるため関与しない。
選択肢の確認
1.幻肢痛:後天性切断にのみ関連。先天性欠損では四肢の記憶が存在しないため発生しない。
2.神経腫:神経再生異常によるもので、後天性切断に特有。先天性では認められない。
3.側弯症:体幹の非対称使用により発生。先天性上肢欠損で最も頻度の高い2次障害。
4.断端浮腫:急性期の術後現象で、先天性では発生しない。
5.骨断端の過成長 別 冊:小児期の後天性切断に特有。先天性では発生しない。
覚えるポイント
「先天性=側弯症が最も多く、他のものはすべて後天性に限る」と覚える。作業療法的視点では、体幹のバランス維持や姿勢訓練が、側弯症予防に重要である。