109Q242|第109回 薬剤師国家試験 過去問
ある市立中学校で、線状降水帯による大雨のため床下浸水の被害が発生 し、休校となった。この学校では、市から供給される水道水のみを水源とし、地下 の受水槽に一旦貯めたのちに、高置水槽に揚水して給水栓に飲料水を供給してい る。学校を再開するにあたり、臨時検査として給水栓の飲料水の水質を検査するこ とになり、学校薬剤師が以下の項目について検査を行った。 検査項目: 一般細菌、大腸菌、塩化物イオン、全有機炭素(TOC)の量、pH 値、 味、臭気、色度、濁度及び遊離残留塩素 下表は学校薬剤師が採水時に測定した項目及び検査機関で測定した項目の検査結 果である。直近の定期検査は災害の2 ケ月前に実施したものである。 検査結果 検査項目 直近の定期検査 臨時検査 一般細菌 不検出 2,800 個/mL 大腸菌 不検出 不検出 塩化物イオン 12.4 mg/L 31.0 mg/L 全有機炭素(TOC) 0.52 mg/L 0.68 mg/L pH 値 7.2 6.5 味 異常なし 異常なし 臭気 異常なし 異常なし 色度 1 度未満 1 度未満 濁度 0.1 度未満 0.6 度 遊離残留塩素 0.3 mg/L 0.05 mg/L 検査を行った項目のうち、次の試薬A~Cを用いる項目の組合せとして正しいの はどれか。1つ選べ。 試薬A 試薬B 試薬C O NH2 HO O O O O AgNO3 H3C N HO OH H3C OH CH3 試薬A 試薬B 試薬C

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
試薬構造から、DPD法の遊離残留塩素、酵素基質法の大腸菌、硝酸銀法の塩化物イオンを対応させます。
解説
試薬AはN,N-ジエチル-p-フェニレンジアミン(DPD)で、遊離残留塩素により酸化されて赤色を呈する比色試薬です。試薬Bはβ-D-グルクロニダーゼの蛍光基質となる4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド型化合物で、酵素活性をもつ大腸菌の検出に用います。試薬Cの硝酸銀AgNO3は塩化物イオンと難溶性AgClを形成し、滴定などによる塩化物イオン測定に使います。したがってA=遊離残留塩素、B=大腸菌、C=塩化物イオンの組合せである4が正答です。
選択肢の確認
1.大腸菌 一般細菌 pH 値:三試薬の対応がいずれも異なります。
2.遊離残留塩素 一般細菌 塩化物イオン:A・Cは合いますが、Bは大腸菌用です。
3.塩化物イオン 大腸菌 pH 値:AとCの対応が違います。
4.遊離残留塩素 大腸菌 塩化物イオン:正答。DPD、酵素基質、AgNO3の順です。
5.大腸菌 pH 値 遊離残留塩素:三者の対応が違います。
覚えるポイント
DPD=残留塩素、MUG系基質=大腸菌、AgNO3=Cl−です。