109Q241第109回 薬剤師国家試験 過去問

37 歳女性。生後6 ケ月の男児あり。母乳哺育中。3 ケ月前に動悸、食欲亢 進、体重減少が現れたため、かかりつけ医を受診したところ、甲状腺機能亢進が疑 われ、精査の結果、バセドウ病と診断された。プロピルチオウラシル錠内服による 治療が開始されたが、投与開始1 ケ月後の検査において、白血球数減少が認められ たため、放射性同位体 131I を含む放射性医薬品(ヨウ化ナトリウム( 131I)カプセ ル)による治療に変更することになった。 この患者の治療に用いる放射性同位体 131I を含む放射性医薬品に関する記述のう ち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、この放射性医薬品に含まれる 131I の物 理学的半減期は8 日、生物学的半減期は80 日とする。

2つ選択
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正解: 2・3

正答

2・3

この問題のポイント

物理学的半減期と生物学的半減期から実効半減期を求め、131Iのβ−線治療と非密封線源を確認します。

解説

実効半減期Teは1/Te=1/Tp+1/Tbより、Te=Tp×Tb/(Tp+Tb)=8×80/(8+80)=640/88=7.27日、約7.3日です。131Iはβ−壊変し、治療には飛程の短いβ−線による甲状腺組織の破壊を利用し、γ線も放出します。カプセルとして投与され体内へ分布するため、密封容器に封じた小線源ではなく非密封線源です。ヨウ化物は甲状腺へ選択的に取り込まれ、骨へ集積する核種ではありません。主にバセドウ病や分化型甲状腺がんの治療に用い、脳腫瘍の一般的治療薬ではありません。

選択肢の確認

1.131I の壊変方式はb + 壊変で、b + 線とc 線を放出する。:β−壊変で、β−線とγ線を放出します。
2.131I の実効半減期は、7.3 日である。:正答。8×80/(8+80)です。
3.この医薬品は、非密封小線源として治療に用いられる。:正答。経口投与後に体内へ分布します。
4.131I は体内に吸収されると、甲状腺だけでなく骨にも集積する。:骨への選択的集積はありません。
5.脳腫瘍の治療にも用いられる。:主な適応ではありません。

覚えるポイント

Te=TpTb/(Tp+Tb)。131Iはβ−治療・γ線放出・非密封線源・甲状腺集積です。

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