111Q205|第111回 薬剤師国家試験 過去問
60 歳女性。近医にて3 年前から2 型糖尿病、高血圧症、昨年から変形性左 膝関節症と診断され、以下の処方1 ~3 の薬剤で治療している。今年、脳ドックを 受けたところ脳腫瘍の疑いを指摘された。通常の MRI 検査を実施した後、さらに 精査目的でガドテル酸メグルミン注射液を用いた造影 MRI 検査を総合病院に入院 して行うこととなった。また、貧血予防でサプリメント(鉄)を2 年間継続的に服 用している。服薬アドヒアランスに問題ないことから、入院中は処方1 ~3 とサプ リメント(鉄)は自己管理となった。 (処方1 ) アムロジピン錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) シタグリプチンリン酸塩錠 50 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 28 日分 (処方2 ) メトホルミン塩酸塩錠 250 mg 1 回1 錠(1 日2 錠) 1 日2 回 朝夕食後 28 日分 (処方3 ) ロキソプロフェン Na テープ 50 mg(7 × 10 cm 非温感) 4 袋(7 枚/袋) 1 回1 枚 左膝に貼付 (造影 MRI 検査前日の検査値) 血圧 143/83 mmHg、AST 34 IU/L、ALT 34 IU/L、γ-GTP 43 IU/L、 eGFR 54 mL/min/1.73 m 2、HbA1c 7.0% 病棟薬剤師が造影 MRI 検査前日に患者に説明する内容として適切なのはどれ か。2つ選べ。
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正解: 2・5
正答
2・5
この問題のポイント
MRI前は、画像へ影響し得る金属含有物、導電性支持体をもつ貼付剤、造影剤の種類と腎機能を確認し、不要な休薬を避けます。
解説
鉄を含む経口剤・サプリメントは磁化率差による信号欠損やアーチファクトの原因になり得るため、検査施設の指示に従い当日は摂取しません。本例のロキソプロフェンNaテープは非温感型で、問題となる金属製支持体をもつ貼付剤ではないため、検査当日に剥がす必要はありません。アムロジピンやシタグリプチンをMRIのために休薬する根拠はありません。メトホルミン休薬が問題となるのは主にヨード造影剤使用時の腎機能悪化と乳酸アシドーシスであり、ガドリニウム造影MRIでeGFR 54の本例に一律休薬は不要です。
選択肢の確認
1.アムロジピン錠を検査当日休薬してください。:誤り。MRIとの相互作用はありません。
2.サプリメント(鉄)は検査当日摂取しないでください。:正答。画像への影響を避けます。
3.メトホルミン塩酸塩錠は検査当日休薬してください。:誤り。ガドリニウム造影での一律休薬対象ではありません。
4.シタグリプチンリン酸塩錠は前日から休薬してください:誤り。MRI前休薬の根拠はありません。
5.ロキソプロフェン Na テープは検査当日剥がす必要ありません。:正答。この非温感テープは金属含有貼付剤ではありません。
覚えるポイント
MRIでは鉄・金属・導電性支持体を確認します。メトホルミンとヨード造影剤の注意をGd造影剤へ機械的に当てはめません。