111Q214|第111回 薬剤師国家試験 過去問
52 歳男性。身長 174 cm、体重 86 kg。仕事の都合で夕食の時間が遅くなる ことが多い。積極的に散歩をしているが、最近お腹が出てきて、皮下脂肪が気にな るようになってきた。テレビで肥満に効く漢方薬の宣伝を見て、防風通聖散 (注) を 求めて薬局を訪れた。 (注)防風通聖散:キキョウ、カンゾウ、オウゴン、ビャクジュツ、セッコウ、 ダイオウ、マオウ、トウキ、シャクヤク、センキュウ、サンシシ、 レンギョウ、ハッカ、ケイガイ、ボウフウ、ショウキョウ、カッセキ、 ボウショウを含む この男性の状況について質問をしたときに、防風通聖散の販売が適切であると薬 剤師が判断できるのはどれか。2つ選べ。
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正解: 2・3
正答
2・3
この問題のポイント
防風通聖散は肥満という症状名だけで選ばず、体力、腹部皮下脂肪、便通、胃腸の強さ、発汗傾向から適する証を確認します。
解説
防風通聖散は体力が充実し、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな人の肥満症などに用いられる処方です。ダイオウとボウショウの瀉下作用を含むため、胃腸が弱い人では下痢や腹痛を起こしやすく適しません。マオウは交感神経刺激性のエフェドリン類を含むので、循環器症状や不眠、発汗過多などにも注意します。低血圧であること自体は本処方を選ぶ積極的な適応条件ではなく、発汗傾向が強い人もマオウを含む処方を安易に選びません。生活習慣改善を基本に、症状と体質を総合して販売可否を判断します。
選択肢の確認
1.胃腸が弱い。:誤り。瀉下生薬により消化器症状を起こしやすく不向きです。
2.体力が充実している。:正答。実証向けの処方です。
3.便秘がちである。:正答。代表的な適応像に含まれます。
4.低血圧である。:誤り。適正使用を支持する判定項目ではありません。
5.発汗傾向である。:誤り。マオウを含み、発汗過多には注意します。
覚えるポイント
防風通聖散は「体力充実・腹部皮下脂肪・便秘」。虚弱、胃腸虚弱、発汗過多には慎重です。