111Q298|第111回 薬剤師国家試験 過去問
56 歳女性。1 日の排尿回数が日中・夜間に関係なく増えており、外出先で トイレの心配をすることが多くなってきた。また、急に我慢できないような尿意を 覚えることがあるため、「市販の薬を試してみたい。」と相談に薬局を訪れた。医師 の診察・治療は受けておらず、薬剤によるアレルギー及び副作用の経験はないとの ことであった。 薬局にはプロピベリン塩酸塩 10 mg を含有する医薬品があり、来局者が使用可 能かを確認することにした。 この女性の病態として正しいのはどれか。2つ選べ。
2つ選択
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正解: 2・4
正答
2・4
この問題のポイント
頻尿と急に我慢できない尿意は過活動膀胱を示します。感染、残尿、腹圧性尿失禁とは区別します。
解説
過活動膀胱は尿意切迫感を必須症状とし、通常は頻尿や夜間頻尿を伴う症候群です。蓄尿期に大脳から橋排尿中枢への抑制が弱まるなど中枢性制御の異常により、膀胱が十分に満たされる前から排尿筋が不随意収縮し得ます。一方、膀胱から中枢へ尿意を伝える求心路が失われた病態ではなく、本例では尿意を強く感じています。膀胱炎なら排尿痛・血尿等、残尿なら排出障害、腹圧性尿失禁なら咳やくしゃみでの尿漏れが手掛かりです。OTC薬を選ぶ前に血尿、疼痛、発熱、排尿困難等の受診勧奨徴候を確認します。
選択肢の確認
1.膀胱に感染性炎症がある。:感染所見は示されていません。
2.膀胱からの求心路障害はない。:正答。尿意は中枢へ伝わっています。
3.残尿がある。:過活動膀胱の必須所見ではありません。
4.大脳から排尿中枢への抑制が弱くなっている。:正答。排尿筋過活動につながります。
5.腹圧の上昇で起こる。:腹圧性尿失禁の説明です。
覚えるポイント
過活動膀胱=尿意切迫感+頻尿・夜間頻尿。腹圧性尿失禁や尿路感染、溢流性尿失禁を除外します。