111Q316|第111回 薬剤師国家試験 過去問
35 歳女性。身長 150 cm、体重 45 kg。2 年前より潰瘍性大腸炎と診断さ れ、処方1 の薬剤で治療していたが、症状が改善しないため今回入院して処方2 の 薬剤が追加され2 週間の投与を受けた。しかし、症状は改善せず、腎機能が正常で あることを確認の上、処方3 の薬剤の追加が検討されている。 (処方1 ) リアルダ錠 1,200 mg (注) 1 回4 錠(1 日4 錠) 1 日1 回 朝食後 (処方2 ) プレドニゾロン錠5 mg 朝6 錠、昼2 錠(1 日8 錠) 1 日2 回 朝昼食後 (処方3 ) フィルゴチニブマレイン酸塩錠 200 mg 1 回1 錠(1 日1 錠) 1 日1 回 朝食後 (注:1 錠中にメサラジン 1,200 mg を含有するフィルムコーティング錠) 病棟の薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
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正解: 3・4
正答
3・4
この問題のポイント
JAK1阻害薬フィルゴチニブ開始前には重篤な感染症・間質性肺炎の既往と妊娠・挙児希望などを確認します。
解説
フィルゴチニブは選択的JAK1阻害薬で、潰瘍性大腸炎の治療に用います。免疫反応を抑えるため感染症、帯状疱疹、結核等に注意し、間質性肺炎も重大な副作用として既往や呼吸器症状を確認します。動物試験で生殖発生への影響が示され、妊婦には使用せず、妊娠可能な女性には投与中および投与終了後一定期間の避妊が必要なため、挙児希望を確認します。メサラジンやプレドニゾロンとの併用自体は禁忌ではありませんが、ステロイド併用時は感染リスクを評価し漸減計画を検討します。製剤は卵成分を含む生物学的製剤ではなく、卵アレルギーは本問の確認事項ではありません。
選択肢の確認
1.処方1 と処方3 の薬剤は併用禁忌であることを処方医に伝える。:併用禁忌ではありません。
2.処方2 と処方3 の薬剤は併用禁忌であることを処方医に伝える。:禁忌ではありません。
3.間質性肺炎の既往歴を患者に確認する。:正答。呼吸器リスクを評価します。
4.挙児希望の有無を患者に確認する。:正答。妊娠回避と治療計画に関わります。
5.卵アレルギーの有無を患者に確認する。:本剤固有の確認事項ではありません。
覚えるポイント
JAK阻害薬開始前は感染症、結核・肝炎、血算、肝腎機能、血栓・悪性腫瘍、妊娠希望を確認します。