110Q250|第110回 薬剤師国家試験 過去問
29 歳女性。5 年前に潰瘍性大腸炎と診断され、メサラジン、副腎皮質ステ ロイド薬、タクロリムス、アザチオプリン、アダリムマブを使用してきたが、これ までの治療薬では寛解の維持が困難であった。医師はこれまでとは異なる作用機序 の薬剤を新たに開始することを検討している。 新たに開始する候補薬剤の作用機序として、適切なのはどれか。2つ選べ。
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正解: 1・5
正答
1・5
この問題のポイント
既使用薬と異なる機序として、IL-12/23 p40阻害薬とJAK阻害薬を選びます。既治療薬の標的を対応させます。
解説
ウステキヌマブはIL-12とIL-23に共通するp40サブユニットへ結合し、Th1・Th17系を含む炎症性T細胞応答を抑えます。トファシチニブやウパダシチニブなどのJAK阻害薬はサイトカイン受容体下流のJAK-STATシグナルを阻害し、リンパ球活性化を抑えます。一方、TNF-α中和は既使用のアダリムマブ、カルシニューリン阻害はタクロリムス、プリン合成阻害によるリンパ球増殖抑制はアザチオプリンで既に用いた機序です。したがって新たな作用機序として1と5が候補になります。
選択肢の確認
1.IL︲12 及びIL︲23 のp40 サブユニットに特異的に結合して、ヘルパーT 細胞の 活性化を抑制する。:正答。ウステキヌマブです。
2.TNF︲a に特異的に結合して、TNF︲a の作用を抑制する。:アダリムマブで既に使用した機序です。
3.カルシニューリンを阻害して、IL︲2 の産生を抑制する。:タクロリムスの機序です。
4.プリン塩基の合成を阻害して、リンパ球の増殖を抑制する。:アザチオプリンの機序です。
5.ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害して、リンパ球の活性化を抑制する。:正答。別機序の経口薬があります。
覚えるポイント
ウステキヌマブ=IL-12/23 p40、JAK阻害薬=JAK-STAT遮断。既治療との重複を見分けます。