110Q251|第110回 薬剤師国家試験 過去問
29 歳女性。5 年前に潰瘍性大腸炎と診断され、メサラジン、副腎皮質ステ ロイド薬、タクロリムス、アザチオプリン、アダリムマブを使用してきたが、これ までの治療薬では寛解の維持が困難であった。医師はこれまでとは異なる作用機序 の薬剤を新たに開始することを検討している。 患者は内服薬による治療を希望し、新たに内服薬を開始することになった。医師 より、開始する薬剤に関する留意点について、患者への説明を依頼された。説明す る内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
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正解: 3・5
正答
3・5
この問題のポイント
患者が希望した内服薬はJAK阻害薬です。脂質異常と感染症を含む免疫抑制関連リスクを説明・監視します。
解説
前問の候補のうち内服薬はトファシチニブなどのJAK阻害薬です。導入期と維持期で用量が変わることはありますが、寛解維持期に一律の隔日投与とはなりません。JAK阻害薬ではLDL・HDLコレステロールや総コレステロールが上昇することがあるため、投与前後に脂質検査を行います。また免疫応答を抑えるため、帯状疱疹、結核、日和見感染など重篤な感染症に注意し、投与前スクリーニングと服用中の発熱・発疹等の確認が必要です。腎機能による用量調節が必要な場合はありますが、腎障害が特に現れやすい薬という説明ではありません。眠気も代表的な注意事項ではありません。
選択肢の確認
1.寛解が得られた後、寛解維持期においては隔日投与となること。:通常は所定の連日投与です。
2.腎機能障害が現れやすいこと。:代表的な有害事象としての説明ではありません。
3.脂質検査値の異常が現れる可能性があること。:正答。定期的に脂質を確認します。
4.眠気が起こりやすいこと。:主要な注意事項ではありません。
5.感染症を起こしやすいこと。:正答。帯状疱疹・結核等に注意します。
覚えるポイント
JAK阻害薬は感染症と脂質上昇を監視し、開始前に結核・肝炎などを確認します。