76PM45|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
図A に1 次元フィルタ(-1,1,0)で重畳積分処理したものを図B とする。 使用したフィルタで正しいのはどれか。

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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、1 次元フィルタ (-1,1,0) の性質を判断します。
このフィルタは、隣り合う画素値の差をとる働きをします。
つまり、信号の変化量を取り出す 微分フィルタです。
解説
図Aでは、信号が一定の部分と、値が変化する部分があります。
図Bを見ると、信号が一定の部分では出力が 0 になり、信号が変化する部分だけに正または負の出力が出ています。
これは、フィルタが「画素値そのもの」ではなく、隣接する値の差を取り出しているためです。
1 次元フィルタ(-1,1,0)は、たとえば隣り合う値の差を使って、
- 値が変化しない部分:差が 0
- 値が増加する部分:正または負の値
- 値が減少する部分:反対符号の値
を出力します。
また、フィルタ係数の和を確認すると、
-1 + 1 + 0 = 0
です。
係数の和が 0 になるフィルタは、一定成分を消して、変化成分を強調します。
これは、画像処理でいう 微分処理や エッジ抽出に相当します。
画像でまず見るポイント
図Bでは、図Aの平坦な部分は 0 になり、立ち上がり・立ち下がりの部分だけが残っています。
このように変化部分を取り出すフィルタは微分フィルタです。
ひっかけポイント
平均フィルタや加重平均フィルタは画像を平滑化します。
図Bのように変化部分だけを強調する処理ではありません。
選択肢の確認
1.正しい。
微分フィルタは、隣接する画素値の差をとり、信号の変化部分を強調します。図Bでは図Aの立ち上がりと立ち下がりだけが出力されており、微分フィルタの特徴に一致します。
2.誤り。
平均フィルタは周囲の値を平均して平滑化するフィルタです。雑音低減には有用ですが、図Bのように変化部分だけを正負の値として取り出す処理ではありません。
3.誤り。
加重平均フィルタは、周囲の画素に重みを付けて平均する平滑化フィルタです。係数の和は通常 1 になるように設計され、一定成分を保ちながらなめらかにします。この問題のフィルタとは性質が異なります。
4.誤り。
メディアンフィルタは、局所領域内の中央値を出力する非線形フィルタです。ごま塩雑音の除去に有用ですが、(-1,1,0)のような線形の差分フィルタではありません。
5.誤り。
アンシャープマスキングフィルタは、ぼかした画像との差分を利用して画像を鮮鋭化する処理です。エッジ強調には関係しますが、この問題で与えられた(-1,1,0)そのものは隣接差分をとる微分フィルタです。
覚えるポイント
- (-1,1,0) は隣り合う値の差をとるフィルタです。
- 係数の和が 0 なので、一定成分は 0 になります。
- 信号の変化部分だけを強調するため、微分フィルタに分類されます。
- 平均フィルタや加重平均フィルタは平滑化フィルタです。
- 図Bのように立ち上がり・立ち下がりだけが出る場合は、微分処理を考えます。
