77AM1第77回 診療放射線技師国家試験 過去問

診療画像検査学診療画像機器MRI装置

JIS 規格診断用 MR 装置用ファントムの構成部品を図に示す。 z に直交する面(xy 面)の撮影で点検する項目はどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

この問題では、JIS 規格診断用 MR 装置用ファントムの中で、図に示された構造が何の評価に使われるかを判断します。

ポイントは、図の構造が z 方向に傾斜したくさび状構造であることです。
このような構造は、xy 面で撮影したときにスライス厚を評価するために用いられます。

解説

図の構成部品は、MR 装置の性能評価に用いるファントムのうち、スライス厚測定用の構造です。

この構造は z 方向に対して斜面をもつため、z に直交する面、すなわち xy 面で撮像すると、撮像スライスがこの斜面を横切ることになります。

その結果、画像上では斜面との交差部分が帯状に描出されます。
この帯状部分の長さは、撮像スライスが厚いか薄いかによって変化します。

  • スライスが厚い
    → 斜面と交わる範囲が長くなる
  • スライスが薄い
    → 斜面と交わる範囲が短くなる

この性質を利用して、画像から実際のスライス厚を点検できます。
したがって、正答は 3.スライス厚 です。

まず見るポイント

図では、平板上に左右から交差するようなくさび状の斜面が示されています。
このような斜面構造は、位置ずれやコントラストではなく、厚み方向の評価に使うのが特徴です。

ひっかけポイント
「xy 面で撮影する」とあるので、面内の分解能やひずみを考えたくなりますが、この図で重要なのは斜面が z 方向の情報を xy 面画像に反映させることです。
そのため、評価対象は スライス厚 になります。

選択肢の確認

1.誤り。
均一性は、一般に均一な信号を出すファントムを用いて、画像内の信号のばらつきを評価します。
このようなくさび状構造で主にみる項目ではありません。

2.誤り。
空間分解能は、細線パターンや高コントラスト分解能パターンなどを用いて評価するのが基本です。
図の構造はそのためのものではありません。

3.正しい。
図の構造は z 方向に傾斜したスライス厚測定用構造です。
xy 面で撮影すると、斜面との交差長からスライス厚を評価できます。

4.誤り。
幾何学的ひずみは、既知の距離や形状をもつファントムを撮像し、画像上のずれや変形を確認して評価します。
この問題の図の主目的ではありません。

5.誤り。
画像コントラストは、異なる信号強度を示す領域間の差を評価する項目です。
図のくさび状構造は、コントラスト評価よりもスライス厚評価に対応しています。

覚えるポイント

  • くさび状の斜面構造を見たら、まず スライス厚測定を疑う。
  • xy 面で z 方向の情報を評価するために、斜面構造が利用される。
  • 均一性は均一ファントム、空間分解能は分解能パターン、幾何学的ひずみは既知形状とのずれ、画像コントラストは信号差で評価する。
  • MR ファントム問題では、図の形状と評価項目の対応を押さえることが重要です。
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