76PM13|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
1.5T MRI と比較した3T MRI の特徴で正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、1.5T MRI と比較した 3T MRI の特徴が問われています。
3T では静磁場強度が高くなるため、次の特徴が重要です。
- SN 比は増加する
- SAR は増加しやすい
- T1 緩和時間は延長する傾向がある
- 磁化率アーチファクトは増加する
- ケミカルシフトの周波数差は大きくなる
正しいのは 磁化率アーチファクトは増加するです。
解説
3T MRI は、1.5T MRI より静磁場強度が高い装置です。
静磁場強度が高くなると、信号が強くなり、一般に **SN 比〈SNR〉**は向上します。高分解能撮像や短時間撮像に有利です。
一方で、高磁場化に伴い不利な点もあります。
代表的には、**SAR〈specific absorption rate〉**が増加しやすくなります。SAR は RF パルスによる体内吸収エネルギーに関係するため、3T では安全管理上の制限が問題になりやすくなります。
また、磁場の不均一や組織間の磁化率差の影響も大きくなります。そのため、空気と組織の境界、金属周囲、副鼻腔周囲などで 磁化率アーチファクトが増加します。
T1 緩和時間は、一般に高磁場になるほど延長する傾向があります。したがって、3T で T1 緩和時間が短縮するという記述は誤りです。
ケミカルシフトは、脂肪と水の共鳴周波数差に関係します。周波数差は磁場強度に比例して大きくなるため、3T ではケミカルシフトアーチファクトが目立ちやすくなります。
ひっかけポイント
3T は「高画質になる」だけではありません。
SNR は上がるが、SAR・磁化率アーチファクト・ケミカルシフトには注意と覚えます。
選択肢の確認
1.誤り。
3T では 1.5T と比較して SAR は増加しやすくなります。減少するわけではありません。
2.誤り。
3T では信号強度が高くなり、一般に SN 比は増加します。減少するという記述は誤りです。
3.誤り。
T1 緩和時間は、高磁場になるほど延長する傾向があります。3T で短縮するとはいえません。
4.正しい。
3T では磁場強度が高くなるため、磁化率差による局所磁場の乱れが大きくなり、磁化率アーチファクトは増加します。
5.誤り。
ケミカルシフトの周波数差は静磁場強度に比例して増加します。3T ではケミカルシフトアーチファクトが減少するのではなく、目立ちやすくなります。
覚えるポイント
- 3T MRI では SN 比が増加します。
- 3T MRI では SAR が増加しやすいです。
- 3T MRI では T1 緩和時間が延長する傾向があります。
- 3T MRI では 磁化率アーチファクトが増加します。
- 3T MRI では ケミカルシフトの周波数差が大きくなります。