76AM12|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
MRI で正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、MRI の基本である T1 緩和、T2 緩和、T2*緩和、Larmor〈ラーモア〉周波数の関係が問われています。
特に重要なのは、組織ごとの T1 緩和時間の長さです。
一般に、水は T1 緩和時間が長く、脂肪は T1 緩和時間が短いという特徴があります。
解説
MRI 信号は、組織の緩和時間と撮像条件によって変化します。
T1 緩和は、縦磁化が回復する過程です。水のように分子運動が速く自由度の高い物質では、縦磁化の回復に時間がかかり、T1 緩和時間が長くなります。
一方、脂肪は水より T1 緩和時間が短く、T1 強調像で高信号になりやすい組織です。筋肉の T1 緩和時間は水より短く、脂肪より長いと考えると整理しやすくなります。
また、T2*緩和は T2 緩和に磁場不均一の影響が加わった見かけの横緩和です。そのため、T2*緩和時間は T2 緩和時間より短くなります。
Larmor 周波数は静磁場強度に比例します。
- 静磁場強度が大きい
- Larmor 周波数は高くなる
という関係です。
ひっかけポイント
T2 と T2*は混同しやすいです。
T2*は磁場不均一の影響を含むため、T2 より短いと覚えます。
選択肢の確認
1.誤り。
T2*緩和時間は、T2 緩和に磁場不均一の影響が加わった見かけの緩和時間です。そのため、T2*緩和時間は T2 緩和時間より短くなります。したがって、T2 緩和時間が T2*緩和時間より短いという記述は誤りです。
2.正しい。
水は分子運動が速く、T1 緩和時間が長い物質です。筋肉は水より T1 緩和時間が短いため、水の T1 緩和時間は筋肉の T1 緩和時間より長いといえます。
3.誤り。
脂肪は T1 緩和時間が短い代表的な組織です。筋肉の T1 緩和時間は脂肪より長いため、筋肉が脂肪より短いという記述は誤りです。
4.誤り。
ガドリニウム造影剤は常磁性体であり、主に T1 緩和時間を短縮して T1 強調像で高信号化させます。ただし、T2 緩和や T2*緩和にも影響を与えるため、「T2 緩和時間に影響を与えない」とは言えません。
5.誤り。
Larmor 周波数は静磁場強度に比例します。静磁場強度が大きいほど Larmor 周波数は高くなります。
覚えるポイント
- 水は T1 緩和時間が長いです。
- 脂肪は T1 緩和時間が短いです。
- T2*緩和時間は T2 緩和時間より短いです。
- ガドリニウム造影剤は主に T1 短縮効果で造影効果を示します。
- Larmor 周波数は静磁場強度に比例します。