76AM11|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
胸部 CT の線量が DRL を超えていた。 検査条件見直しで適切なのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、胸部 CT の線量が DRL を超えていた場合に、どのように検査条件を見直すかが問われています。
DRL は 診断参考レベルであり、線量最適化のための目安です。
解説
**DRL〈Diagnostic Reference Level〉**は、診断に必要な画質を保ちながら、線量が不必要に高くなっていないかを確認するための指標です。
DRL は線量限度ではありませんが、自施設の線量が DRL を継続的に超えている場合は、撮影条件や検査プロトコルを見直す必要があります。
胸部 CT で線量を下げる方向の調整としては、次のような方法があります。
- 管電流を下げる
- 撮影範囲を必要最小限にする
- 自動露出機構を適切に設定する
- 逐次近似再構成などを活用する
- 必要な診断能を保てる範囲でノイズ許容度を上げる
自動露出機構では、目標 SD が画像ノイズの目標値になります。
目標 SD を上げると、許容する画像ノイズが大きくなります。その結果、装置は必要な管電流を低く設定しやすくなり、被ばく線量は低下します。
したがって、検査条件見直しで適切なのは 自動露出機構の目標 SD を上げることです。
ひっかけポイント
目標 SD を下げると画質はきれいになりますが、線量は増えやすくなります。
線量を下げたい場合は、診断に支障のない範囲で目標 SD を上げます。
選択肢の確認
1.誤り。
管電流を上げると、X 線量が増え、患者線量も増加します。DRL を超えている場合の見直しとしては不適切です。
2.誤り。
撮影範囲を拡大すると、DLP が増加し、患者の被ばく範囲も広くなります。必要最小限の撮影範囲にすることが線量管理では重要です。
3.正しい。
自動露出機構の目標 SD を上げると、許容ノイズが大きくなり、管電流が低下しやすくなります。線量低減の方向として適切です。
4.誤り。
空間分解能の高い再構成関数は、一般にノイズが目立ちやすくなります。診断目的によって必要な場合はありますが、DRL 超過時の線量低減策として最優先ではありません。
5.誤り。
逐次近似再構成は、ノイズ低減や線量低減に有用です。これを FBP 法に変更すると、同じ線量ではノイズが増えやすく、線量低減の方向としては不適切です。
覚えるポイント
- DRL は線量限度ではなく、線量最適化の目安です。
- DRL を超えている場合は、撮影条件とプロトコルを見直します。
- AEC の 目標 SD を上げると、許容ノイズが増え、線量は下がりやすくなります。
- 撮影範囲の拡大、管電流増加、FBP への変更は線量低減策として不適切です。
- CT の線量管理では、診断能を保ちながら必要最小限の線量にすることが重要です。