77PM19|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
18F−FDG PET で褐色脂肪への生理的集積と最も関連があるのはどれか。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
¹⁸F−FDG PET では、病変だけでなく生理的集積も読影上の重要なポイントになります。
褐色脂肪は寒冷刺激で活性化し、熱産生のためにブドウ糖を多く取り込むため、¹⁸F−FDG の集積が増加します。
解説
¹⁸F−FDG は、ブドウ糖代謝を反映する PET 用放射性医薬品です。
褐色脂肪は、寒冷環境で体温を維持するために熱産生を行う組織です。交感神経が刺激されると、褐色脂肪細胞内の代謝が活性化し、ブドウ糖利用が増加します。
その結果、¹⁸F−FDG PET では褐色脂肪に生理的集積がみられることがあります。
褐色脂肪の集積は、頸部、鎖骨上窩、縦隔、傍脊椎領域、腋窩などに左右対称性にみられることが多く、腫瘍のリンパ節転移と紛らわしい場合があります。
まず見るポイント
¹⁸F−FDG PET で頸部から鎖骨上窩、傍脊椎に左右対称性の集積があれば、褐色脂肪集積を考えます。
ひっかけポイント
運動は骨格筋集積を増やします。
寒冷刺激は褐色脂肪集積を増やします。
集積する組織が違うので、ここを区別します。
選択肢の確認
1.誤り。
運動は骨格筋の糖代謝を高め、筋肉への ¹⁸F−FDG 集積を増加させます。褐色脂肪集積と最も関連が強い要因ではありません。
2.誤り。
喫煙は検査前管理として注意されることはありますが、褐色脂肪への生理的集積を最も強く説明する因子ではありません。褐色脂肪活性化の代表は寒冷刺激です。
3.誤り。
褐色脂肪は一般に若年者、女性、やせ型で目立ちやすい傾向があります。肥満が褐色脂肪集積を増やす代表的要因ではありません。
4.誤り。
高血糖では血中ブドウ糖と FDG が競合し、腫瘍などへの FDG 集積が低下しやすくなります。褐色脂肪集積を増加させる主因ではありません。
5.正しい。
寒冷刺激により交感神経が活性化し、褐色脂肪の熱産生が亢進します。そのためブドウ糖利用が増え、¹⁸F−FDG の生理的集積が増加します。
覚えるポイント
- ¹⁸F−FDG はブドウ糖代謝を反映します。
- 褐色脂肪は寒冷刺激で活性化します。
- 褐色脂肪集積は、頸部、鎖骨上窩、縦隔、傍脊椎に出やすいです。
- 運動は主に骨格筋集積を増やします。
- FDG PET の前処置では、保温、安静、空腹、血糖管理が重要です。