78PM16|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
認知症の核医学検査で正しいのはどれか。2 つ選べ。
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正解: 3・4
正答
3.123I-MIBGの心臓の集積はLewy〈レビー〉小体型認知症で低下する。
4.早期のAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症では前頭葉の血流は保たれる。
この問題のポイント
認知症に関係する核医学検査では、疾患ごとの特徴的な所見を整理して覚えることが大切です。
特に重要なのは次の2つです。
- Lewy小体型認知症では、123I-MIBG心筋シンチグラフィで心臓集積が低下しやすい
- 早期Alzheimer型認知症では、後部帯状回・楔前部・頭頂側頭葉の血流低下が中心で、前頭葉血流は比較的保たれやすい
したがって、正しい選択肢は 3と4 です。
解説
Lewy小体型認知症では、心臓交感神経の障害が起こりやすくなります。
123I-MIBGは心臓交感神経機能を反映するため、Lewy小体型認知症では心臓への集積が低下します。
一方、Alzheimer型認知症の脳血流SPECTでは、早期から後部帯状回、楔前部、頭頂側頭葉などで血流低下が目立ちます。
前頭葉の血流低下は比較的進行してから目立つことが多く、早期では前頭葉血流は保たれやすいです。
選択肢の確認
1.123I-IMPの投与量は740 MBqである。
誤りです。
123I-IMPは脳血流SPECTに用いられる放射性医薬品ですが、740 MBqは一般的な投与量としては多すぎます。
740 MBqという数値に引っ張られないようにします。
2.123I-イオマゼニルは前頭側頭型認知症の診断に用いられる。
誤りです。
123I-イオマゼニルは中枢性ベンゾジアゼピン受容体イメージングに用いられます。
代表的には、てんかん焦点の評価などで用いられる検査であり、前頭側頭型認知症の代表的診断薬ではありません。
3.123I-MIBGの心臓の集積はLewy〈レビー〉小体型認知症で低下する。
正しいです。
Lewy小体型認知症では心臓交感神経機能が低下しやすいため、123I-MIBGの心臓集積が低下します。
Alzheimer型認知症との鑑別でも重要な所見です。
4.早期のAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症では前頭葉の血流は保たれる。
正しいです。
早期Alzheimer型認知症では、後部帯状回、楔前部、頭頂側頭葉の血流低下が目立ちます。
前頭葉血流は早期には比較的保たれるため、この記述は正しいです。
5.123I-イオフルパンの線条体集積はAlzheimer〈アルツハイマー〉型認知症で低下する。
誤りです。
123I-イオフルパンはドパミントランスポータを評価する検査で、線条体集積の低下はParkinson病やLewy小体型認知症などで重要です。
Alzheimer型認知症で典型的に線条体集積が低下するわけではありません。
覚えるポイント
認知症関連の核医学検査は、薬剤と疾患の組合せで覚えます。
- 123I-MIBG心筋シンチグラフィ:Lewy小体型認知症で心集積低下
- 123I-イオフルパン:Parkinson病、Lewy小体型認知症などで線条体集積低下
- 脳血流SPECT:Alzheimer型認知症では後部帯状回・楔前部・頭頂側頭葉の血流低下
- 早期Alzheimer型認知症:前頭葉血流は比較的保たれる
- 123I-イオマゼニル:前頭側頭型認知症の代表的検査ではない
この問題は2つ選ぶ問題なので、正しい選択肢は
3.123I-MIBGの心臓の集積はLewy小体型認知症で低下する。
4.早期Alzheimer型認知症では前頭葉の血流は保たれる。
です。