76AM30|第76回 診療放射線技師国家試験 過去問
SPECT による局所脳血流定量で正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、SPECT による 局所脳血流定量と、定量値に影響する因子が問われています。
正答のキーワードは 部分容積効果です。
部分容積効果により、小さい構造や皮質のような薄い構造の放射能濃度は、実際より低く見積もられやすくなります。
解説
SPECT では、装置の空間分解能に限界があります。
そのため、病変や臓器構造が装置の分解能に比べて小さい場合、周囲組織の信号と混ざってしまい、真の放射能濃度を正確に反映できなくなります。
これを 部分容積効果といいます。
脳血流 SPECT では、大脳皮質の灰白質は比較的薄い構造です。そのため、周囲の白質や脳脊髄液との混合の影響を受け、実際の血流より低く評価されることがあります。
したがって、部分容積効果により局所脳血流定量値は 過小評価されます。
また、脳血流は一般に白質より灰白質で高くなります。アセタゾラミド負荷は血管反応性を調べる検査で、正常反応があれば脳血流は増加します。
ひっかけポイント
定量画像では、画像が数値で表示されるため正確に見えます。
しかし、SPECT の空間分解能の限界により、薄い皮質や小病変では部分容積効果による過小評価が起こります。
選択肢の確認
1.誤り。
脳血流は一般に白質より灰白質で高くなります。灰白質は神経細胞体が多く代謝が高いため、血流も多くなります。
2.誤り。
123I-IMP を用いた脳血流定量法はあります。ARG 法、マイクロスフェア法、持続動脈採血を用いる方法などが知られています。
3.誤り。
アセタゾラミドは血管拡張作用を利用して脳血管反応性を評価する負荷薬です。正常な反応があれば局所脳血流は増加します。低下すると一律に考えるのは誤りです。
4.正しい。
部分容積効果により、小さな構造や薄い皮質の放射能濃度は周囲組織と混ざって低く測定されやすくなります。そのため、定量値は過小評価されます。
5.誤り。
パトラックプロット法は、時間放射能データを解析して取り込みを評価する方法です。方法によって入力関数の扱いは異なりますが、必ず動脈採血を必要とするという記述は適切ではありません。
覚えるポイント
- 脳血流は 灰白質 > 白質です。
- 123I-IMP を用いた脳血流定量法は存在します。
- アセタゾラミド負荷では、血管反応性が保たれていれば血流は増加します。
- 部分容積効果は、小構造の放射能濃度を過小評価します。
- SPECT 定量では、空間分解能の限界と補正の有無に注意します。