77PM8|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
頭部 MRA の MIP 像及び 3 D 再構成像を別に示す。 矢印で示す動脈瘤の部位はどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
頭部 MRA では、Willis 動脈輪の位置関係を押さえて動脈瘤の部位を判断します。
矢印で示されている動脈瘤は、左右の前大脳動脈をつなぐ前交通動脈の領域にあります。
解説
提示画像は、頭部 MRA の MIP 像と 3D 再構成像です。
矢印は、左右の内頸動脈終末部から前方・正中方向へ向かう前大脳動脈の間、つまり前交通動脈複合部にある嚢状の突出を示しています。
前交通動脈は、左右の前大脳動脈 A1 部を正中で連絡する血管です。MRA では、左右の前大脳動脈が正中付近で合流・連絡する部分として確認されます。
この部位は脳動脈瘤の好発部位の 1 つです。画像 A の MIP 像でも、画像 B の 3D 再構成像でも、矢印は脳底動脈や中大脳動脈の外側分岐ではなく、正中前方の前交通動脈領域を指しています。
画像でまず見るポイント
矢印の位置が正中付近にあるか、外側へ走る中大脳動脈領域にあるか、後方循環にあるかを確認します。今回は左右の前大脳動脈をつなぐ部位なので、前交通動脈です。
ひっかけポイント
MRA では血管が重なって見えるため、単に「中央にある血管」とだけ見ると脳底動脈と迷いやすくなります。前交通動脈は前方正中、脳底動脈は後方正中に位置します。
選択肢の確認
1.誤り。
脳底動脈は、左右の椎骨動脈が合流してできる後方循環の正中血管です。橋の腹側を上行し、先端で後大脳動脈へ分岐します。矢印部は前方の前交通動脈領域であり、脳底動脈ではありません。
2.誤り。
後交通動脈は、内頸動脈と後大脳動脈を連絡する血管です。内頸動脈の後方外側寄りに位置します。矢印は左右前大脳動脈の間の正中部を示しており、後交通動脈の位置とは異なります。
3.誤り。
後大脳動脈は脳底動脈先端から左右へ分岐して後方へ走行する血管です。視床、後頭葉、側頭葉内側などに関係します。矢印部は後方循環ではなく、前方循環の前交通動脈領域です。
4.正しい。
前交通動脈は、左右の前大脳動脈 A1 部を連絡する正中部の血管です。提示画像の矢印は、この前交通動脈複合部に生じた動脈瘤を示しています。
5.誤り。
中大脳動脈は内頸動脈終末部から外側へ走行し、シルビウス裂方向へ向かいます。動脈瘤は中大脳動脈分岐部にも生じますが、提示画像の矢印は外側分岐部ではなく正中部を指しています。
覚えるポイント
- 前交通動脈は左右の前大脳動脈をつなぐ血管です。
- 前交通動脈瘤は、脳動脈瘤の好発部位です。
- 中大脳動脈は外側へ走る血管です。
- 脳底動脈、後大脳動脈、後交通動脈は後方循環との関係で考えます。
- MRA の動脈瘤問題では、矢印が正中前方か外側分岐部か後方循環かをまず確認します。
