36PM123第36回 管理栄養士国家試験 過去問

臨床栄養学第36回午後・問111〜136

膵炎の栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1 つ選べ。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

急性膵炎と慢性膵炎(代償期・非代償期)で、検査値や症状、食事療法がどう変化するかを問う問題です。

解説

膵炎は膵臓の消化酵素が自己の膵組織を傷つけて起こる炎症です。

慢性膵炎では、代償期に腹痛がみられますが、非代償期になると膵外分泌機能が低下し、一般に疼痛は軽減します。

急性膵炎の初期には膵酵素が血中にあふれ、血清アミラーゼ値や血清リパーゼ値は上昇します。

慢性膵炎は、まだ膵機能が残っている「代償期」から、機能が大きく失われた「非代償期」へ進みます。代償期は腹痛が主症状で、再燃時には膵酵素が上昇します。

非代償期になると膵臓の破壊が進み、腹痛はむしろ軽くなる一方、膵外分泌機能の低下による消化吸収障害(脂肪便など)や糖尿病が前面に出ます。この時期は低栄養を防ぐことを優先し、脂肪を過度に制限せず、高力価の膵消化酵素薬で不足する消化酵素を補います。

選択肢の確認

1.急性膵炎の初期には、血清アミラーゼ値が低下する。
誤り。初期には血清アミラーゼ値は上昇します。

2.急性膵炎発症後の経口摂取開始時には、高たんぱく質食とする。
誤り。再開時は膵臓を刺激しないよう低脂肪の糖質中心から始め、いきなり高たんぱく質食にはしません。

3.慢性膵炎代償期の再燃時には、血清リパーゼ値が低下する。
誤り。再燃時は炎症により血清リパーゼ値は上昇します。

4.慢性膵炎非代償期には、疼痛が増強する。
誤り。非代償期は膵組織の破壊が進んで膵外分泌が低下し、疼痛は一般に軽減します。

5.慢性膵炎非代償期には、脂肪摂取量の制限を緩和できる。
正しい。低栄養を防ぐため脂肪の過度な制限を緩和し、高力価の膵消化酵素薬を併用して消化吸収を助けます。

覚えるポイント

  • 急性膵炎・慢性膵炎再燃時はアミラーゼ・リパーゼが上昇する。
  • 慢性膵炎代償期は腹痛と脂肪制限、非代償期は消化吸収障害と糖尿病が中心。
  • 非代償期は低栄養防止を優先し、高力価の膵消化酵素薬を併用して脂肪制限を緩和する。

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