44PM50|第44回 第2種ME技術実力検定試験 過去問
人工心肺における貯血量で正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、人工心肺回路の貯血槽の貯血量が、脱血量と送血量のバランスで変化することを理解しているかが問われています。
貯血量が急速に減少しているときは、貯血槽へ入ってくる血液量より、送血ポンプで送り出す量が多い状態です。
このままでは貯血槽が空になり、空気を送血する危険があります。
したがって、まず送血ポンプ流量を下げることが重要です。
解説
人工心肺では、患者から脱血した血液が貯血槽に入り、そこから送血ポンプで患者へ戻されます。
貯血槽の貯血量は、次のバランスで決まります。
貯血量の変化 = 脱血量 − 送血量
脱血量が送血量より多ければ、貯血量は増加します。
送血量が脱血量より多ければ、貯血量は減少します。
貯血量が急速に減少すると、ポンプが空気を巻き込む危険があります。これは空気塞栓につながる重大なトラブルです。したがって、貯血量が急に減った場合は、送血ポンプ流量を下げ、脱血状態や回路を確認します。
送血量を下げると、貯血槽から出ていく量が減るため、貯血量は増加または減少しにくくなります。脱血回路を閉じると、貯血槽へ入る血液が減るため、送血が続いていれば貯血量は減少します。
患者から貯血槽までの落差を大きくすると、重力による脱血が増えやすくなり、貯血量は増加しやすくなります。
ローラポンプでは、設定した回転数に応じて送血流量が決まるため、貯血量は患者の動脈圧そのものではなく、脱血量と送血量のバランスで変動します。
ME機器管理での注意点
人工心肺では、貯血槽の液面低下は空気混入の危険サインです。貯血量、脱血回路、送血ポンプ流量、静脈脱血状態、患者体位、回路閉塞を常に確認します。
選択肢の確認
1.送血量を下げると貯血量は減少する。
誤り。
送血量を下げると、貯血槽から出ていく血液量が減ります。脱血量が同じであれば、貯血量は増加するか、減少しにくくなります。
2.脱血回路を閉じると貯血量は増加する。
誤り。
脱血回路を閉じると、患者から貯血槽へ入る血液が減ります。送血ポンプが動いていれば、貯血槽から血液が出ていくため、貯血量は減少します。
3.貯血量が急速に減少したら送血ポンプ流量を下げる。
正しい。
貯血量が急速に減少している場合、送血量が脱血量を上回っている可能性があります。貯血槽が空になると空気を送血する危険があるため、送血ポンプ流量を下げます。
4.患者から貯血槽までの落差を大きくすると貯血量は減少する。
誤り。
落差を大きくすると、重力による脱血が増えやすくなります。貯血槽へ入る血液量が増え、貯血量は増加しやすくなります。
5.ローラポンプ使用時、貯血量は患者の動脈圧によって変動する。
誤り。
ローラポンプの送血流量は主にポンプ回転数とチューブ条件で決まります。貯血量は患者の動脈圧そのものではなく、脱血量と送血量のバランスで変動します。
覚えるポイント
- 貯血量は脱血量 − 送血量のバランスで変化します。
- 貯血量が急減したら、空気混入を防ぐため送血ポンプ流量を下げます。
- 送血量を下げると、貯血量は減りにくくなります。
- 脱血回路を閉じると、貯血量は減少しやすくなります。
- 落差を大きくすると、重力脱血が増え、貯血量は増加しやすくなります。