46AM25|第46回 第2種ME技術実力検定試験 過去問
同一の信号源を4回繰り返して測定し、図の信号波形を得た。これらの加算平均はどれか。 ただし、グラフのスケールはすべて同じである。

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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、加算平均の意味が問われています。
加算平均では、同じ信号を何回も測定し、時間位置をそろえて足し合わせてから平均します。
すると、毎回同じタイミングで現れる信号成分は残り、ランダムに変動する雑音は目立ちにくくなります。
図の上段では、信号波形1〜4のいずれにも、ほぼ同じタイミングに小さな山形の信号が見られます。
一方、細かいギザギザした雑音は測定ごとにばらついています。
解説
加算平均は、生体計測でよく用いられる雑音低減の方法です。
たとえば、誘発電位のように信号が小さく、雑音に埋もれやすい場合、同じ刺激を繰り返して得られた波形を加算平均します。
まず見るポイントは次の2つです。
- 信号の山が出るタイミング
- 雑音が減っているか
4回の測定波形では、共通してほぼ同じ位置に山形の信号が出ています。
この共通信号は加算平均後にも残ります。
一方、ランダム雑音は毎回異なる形で現れます。
そのため、足し合わせて平均すると互いに打ち消し合い、振幅が小さくなります。
4回平均した場合、ランダム雑音の大きさはおよそ 1/√4 = 1/2 になります。
ただし、信号成分は平均しても時間位置がそろっているため、ほぼ同じ形で残ります。
したがって、加算平均後の波形は、元の信号と同じタイミングに山があり、雑音が少ない波形になります。
図では、選択肢3がこれに該当します。
ひっかけポイント
加算平均は、4つの波形を横に並べる処理ではありません。また、単に足しっぱなしにして振幅を4倍にする処理でもありません。時間をそろえて加算し、回数で割って平均する処理です。
選択肢の確認
1.
図選択肢です。
誤り。
図では、山形の信号が時間方向に4つ並んでいます。これは4回の測定波形を横につなげたような形であり、同じ時刻をそろえて平均した波形ではありません。加算平均では、共通する山は1つの山として残ります。
2.
図選択肢です。
誤り。
図では、ほぼ平坦な線になっています。加算平均ではランダム雑音は減少しますが、毎回同じタイミングで現れる信号成分は残ります。信号まで消えるわけではありません。
3.
図選択肢です。
正しい。
図では、元の信号波形1〜4に共通する山形の信号が1つ残り、周囲の細かい雑音が少なくなっています。これは、時間をそろえて加算平均した波形として適切です。
4.
図選択肢です。
誤り。
図では、波形が急に立ち上がって一定値に近づくような形になっています。これは加算平均の結果ではなく、積分波形や累積的な変化のような形です。元の山形信号を平均した形とは一致しません。
5.
図選択肢です。
誤り。
図では、山の振幅が大きく鋭くなっています。加算平均では信号対雑音比は改善しますが、平均処理を行うため、共通信号の振幅が単純に4倍になるわけではありません。図のように大きすぎるピークは不適切です。
覚えるポイント
- 加算平均は、同じ信号を繰り返し測定して時間をそろえて平均する方法です。
- 毎回同じタイミングで出る信号は残ります。
- ランダム雑音は平均により小さくなります。
- N回平均すると、ランダム雑音はおよそ 1/√N に低下します。
- 加算平均後の波形は、信号の形を保ちながら雑音が減った波形になります。
