20PM039|第20回 言語聴覚士国家試験 過去問
誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
音源・フィルタ理論に基づき、声帯音源と声道共鳴を分けます。声帯音源のスペクトルは高周波ほど成分が弱くなるため、右上がりではなく右下がりです。
解説
声帯振動の周期が短く、単位時間当たりの振動回数が増えると基本周波数は高くなります。声道は音源を共鳴させるフィルタで、舌や顎、口唇の位置が変わると共鳴腔の形が変わり、フォルマント周波数も変化します。鼻音では口腔と鼻腔が結合し、分岐した音響管の相互作用によってスペクトル上に反共鳴、すなわちアンチフォルマントが生じます。声帯音源の倍音成分は高域ほど振幅が減衰するスペクトル傾斜を持ちます。また正常発声の声門体積流波形では開大が比較的緩やかで閉鎖が急峻となり、この急な閉鎖が高周波成分へ影響します。
選択肢の確認
1.「声帯振動が早くなると基本周波数が高くなる」は、周波数が毎秒の振動回数なので正しい記述です。
2.「声道の形状が変わるとフォルマント周波数が変わる」は声道フィルタの性質を正しく示します。
3.「口腔と鼻腔が音響的に結合するとアンチフォルマントが生じる」は鼻音の反共鳴として正しい記述です。
4.「高域に行くにつれ右上がり」は誤りで、声帯音源のパワーは高域ほど減衰するため正答です。
5.「声門体積流の時間波形は上昇より下降が急峻」は正常な声門閉鎖の特徴として正しい記述です。
覚えるポイント
音源は高域ほど減衰する右下がりのスペクトル、声道形状はフォルマント、鼻腔結合はアンチフォルマントです。