Y2020M10Q32|2020年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
組織加重係数に関する次のA からD の記述のうち、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 組織加重係数は、各臓器・組織の確率的影響に対する相対的な放射線感受性を表す係数である。 B 組織加重係数が最も大きい組織・臓器は、脳である。 C 組織加重係数は、どの組織・臓器においても1より小さい。 D 被ばくした組織・臓器の平均吸収線量に組織加重係数を乗ずることにより、等価線量を得ることができる。
解答・解説を見る
正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
組織加重係数w_Tは各組織の確率的損害への相対寄与を表し、全組織の和は1です。等価線量にw_Tを掛けて合計すると実効線量になり、吸収線量から等価線量を作る係数ではありません。組織加重係数w_Tは、各臓器・組織が全身の確率的損害へ寄与する相対的な割合を表し、実効線量の算定に用いるため正しい記述です。ICRP 103で脳のw_Tは0.01です。
解説
条件を満たす記述は「A,C」です。
A:正しい。組織加重係数w_Tは、各臓器・組織が全身の確率的損害へ寄与する相対的な割合を表し、実効線量の算定に用いるため正しい記述です。
B:誤り。ICRP 103で脳のw_Tは0.01です。最大群の赤色骨髄・結腸・肺・胃・乳房・残りの組織は0.12なので、脳が最大とする部分が誤りです。
C:正しい。個々の組織加重係数は最大で0.12であり、どの組織・臓器についても1未満です。全対象組織に割り当てた係数の総和が1となります。
D:誤り。吸収線量D_Tへ放射線加重係数w_Rを掛けると等価線量H_Tになります。w_TはH_Tへ掛けて実効線量E=Σw_T H_Tを作る係数なので、算定段階が誤りです。
選択肢の確認
1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。ICRP 103で脳のw_Tは0.01です。最大群の赤色骨髄・結腸・肺・胃・乳房・残りの組織は0.12なので、脳が最大とする部分が誤りです。 Cは組合せに必要です。個々の組織加重係数は最大で0.12であり、どの組織・臓器についても1未満です。全対象組織に割り当てた係数の総和が1となります。
2.A,C
○ 判定:正答(記述は正しい)。Aは正しい記述です。組織加重係数w_Tは、各臓器・組織が全身の確率的損害へ寄与する相対的な割合を表し、実効線量の算定に用いるため正しい記述です。 Cは正しい記述です。個々の組織加重係数は最大で0.12であり、どの組織・臓器についても1未満です。全対象組織に割り当てた係数の総和が1となります。
3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。ICRP 103で脳のw_Tは0.01です。最大群の赤色骨髄・結腸・肺・胃・乳房・残りの組織は0.12なので、脳が最大とする部分が誤りです。 Aは組合せに必要です。組織加重係数w_Tは、各臓器・組織が全身の確率的損害へ寄与する相対的な割合を表し、実効線量の算定に用いるため正しい記述です。
4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは組合せに入れられません。ICRP 103で脳のw_Tは0.01です。最大群の赤色骨髄・結腸・肺・胃・乳房・残りの組織は0.12なので、脳が最大とする部分が誤りです。 Dは組合せに入れられません。吸収線量D_Tへ放射線加重係数w_Rを掛けると等価線量H_Tになります。w_TはH_Tへ掛けて実効線量E=Σw_T H_Tを作る係数なので、算定段階が誤りです。 Aは組合せに必要です。組織加重係数w_Tは、各臓器・組織が全身の確率的損害へ寄与する相対的な割合を表し、実効線量の算定に用いるため正しい記述です。 Cは組合せに必要です。個々の組織加重係数は最大で0.12であり、どの組織・臓器についても1未満です。全対象組織に割り当てた係数の総和が1となります。
5.C,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Dは組合せに入れられません。吸収線量D_Tへ放射線加重係数w_Rを掛けると等価線量H_Tになります。w_TはH_Tへ掛けて実効線量E=Σw_T H_Tを作る係数なので、算定段階が誤りです。 Aは組合せに必要です。組織加重係数w_Tは、各臓器・組織が全身の確率的損害へ寄与する相対的な割合を表し、実効線量の算定に用いるため正しい記述です。
覚えるポイント
吸収線量×放射線加重係数=等価線量、等価線量×組織加重係数の総和=実効線量です。組織加重係数w_Tは確率的損害への相対寄与を表し、組織反応のしきい線量を示す係数ではありません。