Y2020M10Q332020年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問

エックス線の生体に与える影響に関する知識確定的影響・確率的影響

放射線の被ばくによる確率的影響及び確定的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

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正解: 4

正答

(4)

この問題のポイント

組織反応にはしきい線量があり、超過後は発生率と重篤度が線量とともに増します。確率的影響は防護上しきい値なしと仮定し、線量とともに発生確率が増すが重篤度は線量に依存しません。組織反応(確定的影響)にはしきい線量があり、超えると発生率と重篤度が増します。

解説

組織反応(確定的影響)にはしきい線量があり、超えると発生率と重篤度が増します。確率的影響は防護上しきい値なしと仮定し、線量とともに発生確率が増すが重篤度は線量に依存しません。

確率的影響は防護上しきい値なしと仮定し、線量とともに発生確率が増しますが、発症した場合の重篤度は線量で決まりません。

選択肢の確認

1.確率的影響では、被ばく線量と影響の発生確率の関係がS 字状曲線で示される。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。発生率がしきい線量付近から立ち上がるS字状関係は組織反応に対応します。確率的影響は放射線防護上LNTモデルを用い、しきい値なしで発生確率が線量に伴い増すと扱うため、S字状とする記述は誤りです。

2.確定的影響では、被ばく線量の増加とともに影響の発生確率は増加するが、障害の重篤度は変わらない。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。確率的影響では線量増加とともに発生確率が上がりますが、発症した障害の重篤度は線量に依存しません。重篤度が変わないという部分は確率的影響に対応します。

3.胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確率的影響に分類される。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。胎児奇形は発生中の細胞集団が一定量以上障害されて生じる、しきい線量を持つ組織反応です。確率的影響とする分類が誤りです。

4.実効線量は、確率的影響を評価するための量である。
○ 判定:正答(記述は正しい)。実効線量は臓器ごとの発がん・遺伝的損害を組織加重し、確率的影響を放射線防護目的で評価する量であるため正しい記述です。

5.確率的影響の発生を完全に防止することは、放射線防護の目的の一つである。
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。確率的影響はしきい値なしを仮定するため発生を完全に防ぐことは保証できず、放射線防護ではその発生確率を合理的に低くします。

覚えるポイント

しきい値あり・重篤度増加=組織反応、しきい値なし仮定・確率増加=がん/遺伝的影響です。確率的影響は防護上しきい値なしと仮定し、線量とともに発生確率が増しますが、発症した場合の重篤度は線量で決まりません。

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