Y2018M10Q40|2018年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
胎内被ばくに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
着床前の胚は全か無かの反応、器官形成期は奇形、胎児期は神経発達への影響を生じやすくなります。各記述で時期と影響の対応を確認した後、被ばくした子本人の影響か子孫への遺伝的影響かを区別します。
解説
着床前期は胚死亡という全か無か、器官形成期は奇形、胎児期は中枢神経系の発達障害が主要な組織反応です。出生児に現れる発育影響は被ばくした本人の身体的影響です。
確率的影響は防護上しきい値なしと仮定し、線量とともに発生確率が増しますが、発症した場合の重篤度は線量で決まりません。
選択肢の確認
1.着床前期の被ばくでは、胚の死亡が起こることがあるが、被ばくしても生き残り、発育を続けて出生した子供には、被ばくによる影響はみられない。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。着床前期は胚死亡という全か無かの反応が中心で、生き残った胚では奇形増加が主要反応とはされません。
2.器官形成期の被ばくでは、奇形が発生することがある。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。器官形成期は形態形成が盛んなため、しきい線量を超える被ばくで先天奇形が生じ得ます。
3.胎児期の被ばくでは、出生後、精神発達遅滞がみられることがある。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。中枢神経発達期の胎児被ばくによる知的発達への影響はしきい値を持つ組織反応として扱います。
4.胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類される。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。胎児奇形は器官形成期の組織反応で、発症にしきい線量がある確定的影響に分類します。
5.胎内被ばくを受け出生した子供にみられる精神発達遅滞は、確率的影響に分類される。
× 判定:正答(誤っている記述)。出生後の精神発達遅滞は、胎児期に発達中だった中枢神経系の組織反応です。しきい線量のない確率的影響とする部分が誤りです。
覚えるポイント
胎内被ばくで出生児に生じる中枢神経発達障害は、しきい線量を持つ組織反応です。胚・胎児の組織が直接影響を受けた結果であり、生殖細胞系列の変異として定義する遺伝的影響ではありません。