Y2026M04Q33|2026年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
エックス線の直接作用と間接作用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
直接作用では二次電子が標的高分子を直接電離・励起し、間接作用では水由来ラジカルが損傷を与えます。低温はラジカル拡散を抑えるので、主に間接作用の効果が低下します。
解説
直接作用では二次電子がDNAなどの生体高分子を直接電離・励起します。間接作用では主に水が電離され、生成したラジカルが生体高分子を傷つけます。低温ではラジカルの拡散・化学反応が抑えられるため、温度の影響を受けやすいのは主に間接作用です。直接作用が減り間接作用は不変とする3は関係が逆で誤りです。
選択肢の確認
1.エックス線による直接作用では、エックス線によって飛び出した二次電子が生体高分子の電離又は励起を引き起こし、生体高分子に損傷を与える。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。二次電子が生体高分子自体を電離・励起するのが直接作用です。
2.エックス線による間接作用では、エックス線によって飛び出した二次電子が水分子の電離又は励起を引き起こしてラジカルを生成し、そのラジカルが生体高分子に損傷を与える。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。水の放射線分解で生じたラジカルが標的を傷つけるのが間接作用です。
3.低温下では、直接作用による放射線効果は減少するが、間接作用による放射線効果は影響を受けない。
× 判定:正答(誤っている記述)。低温で抑えられやすいのはラジカル移動を伴う間接作用で、直接作用は相対的に温度依存性が小さいです。
4.生体中のシステインなどのSH 基をもつ化学物質がエックス線の生物効果を軽減することは、間接作用により説明される。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。SH化合物はラジカルを捕捉するため、間接作用の軽減として説明できます。
5.溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量のエックス線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って、酵素の全分子のうち不活性化される分子の占める割合が増加することは、間接作用により説明される。
○ 判定:正答ではない(記述は正しい)。同じ数のラジカルが生じる条件では、酵素濃度が低いほど不活性化される分子の割合が高くなる希釈効果です。
覚えるポイント
SH化合物はラジカル捕捉により防護し、標的分子濃度が低いほど不活性化割合が増す希釈効果も間接作用で説明できます。直接作用は温度による拡散変化の影響を受けにくい過程です。