50G18|第50回 美容師国家試験 過去問
衛生管理感染症病原体の種類と性質
常在細菌叢(そう)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
常在細菌叢(常在菌)の役割が問われています。
解説
常在細菌叢とは、健康な人の皮膚や粘膜、腸管などに普段から定着している細菌の集まりです。
主な役割は次のとおりです。
- 病原体の侵入を防ぐ……常在菌が場所と栄養を占めることで、病原体が定着しにくくなります(拮抗作用)。
- 有用物質の産生……腸内細菌はビタミンKや一部のビタミンB群を産生します。
- 免疫の発達……免疫系の成熟に関与します。
ただし、常在菌も条件によっては感染源になります。鼻腔に存在する黄色ブドウ球菌は代表例で、手指を介して傷口や食品に運ばれると、化膿性疾患や食中毒の原因となります。免疫力が低下した人では日和見感染を起こすこともあります。
感染対策上のポイント
常在菌でも場所が変われば病原性を示します。
鼻や顔を触った手で施術しないこと、手指衛生の徹底が重要です。
選択肢の確認
1.皮膚や粘膜などには、一定の細菌が定着している。
記述としては正しい。
これが常在細菌叢です。
2.病原体の侵入を防ぐ働きもある。
記述としては正しい。
常在菌には病原体の定着を妨げる働きがあります。
3.ビタミンなど人体に必要な物質を産生するものもある。
記述としては正しい。
腸内細菌はビタミンKなどを産生します。
4.鼻腔に存在するブドウ球菌が感染源となることはない。
正答。記述としては誤り。
鼻腔の黄色ブドウ球菌は、手指を介して化膿性疾患や食中毒の感染源となります。
覚えるポイント
- 常在菌は病原体の定着を妨げ、ビタミンを産生する。
- 鼻腔の黄色ブドウ球菌は感染源になり得る。
- 免疫力低下時には常在菌でも日和見感染を起こす。