35Q122|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
次の事例を読んで,問題 120 から問題 122 までについて答えなさい。 〔事 例〕Dさん(38 歳,男性,障害支援区分 3 )は, 1 年前に脳梗塞(cerebral infarction)を発症し左片麻痺となった。後遺症として左同名半盲,失行もみられる。現在は週 3 回,居宅介護を利用しながら妻と二人で生活している。 ある日,上着の袖に頭を入れようとしているDさんに介護福祉職が声をかけると,「どうすればよいかわからない」と答えた。普段は妻がDさんの着替えを手伝っている。食事はスプーンを使用して自分で食べるが,左側にある食べ物を残すことがある。Dさんは,「左側が見づらい。動いているものにもすぐに反応ができない」と話した。 最近は,日常生活の中で,少しずつできることが増えてきた。Dさんは,「人と交流する機会を増やしたい。また,簡単な生産活動ができるようなところに行きたい」と介護福祉職に相談した。 介護福祉職は,Dさんに生産活動ができるサービスの利用を提案したいと考えている。 次のうち,Dさんの発言内容に合う障害福祉サービスとして,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
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正解: 2
正答
2.地域活動支援センターの利用
この問題のポイント
Dさんは、「人と交流する機会を増やしたい」「簡単な生産活動ができるところに行きたい」と希望しています。
地域活動支援センターは、障害のある人に創作的活動や生産活動の機会を提供し、社会との交流を促進する施設です。Dさんの二つの希望に直接合致します。
解説
地域活動支援センターは、障害のある人が地域で自立した日常生活や社会生活を送れるように、創作的活動または生産活動の機会を提供し、社会との交流を促進します。市町村が実施する地域生活支援事業に位置づけられます。
Dさんは、日常生活でできることが少しずつ増え、今後は人との交流と簡単な生産活動を希望しています。地域活動支援センターでは、ものづくりなどの生産活動、創作活動、利用者や地域住民との交流などが行われるため、希望に最も合っています。
就労継続支援A型も生産活動を行いますが、雇用契約に基づいて働く福祉サービスです。Dさんは現時点で就労や雇用契約を希望しているとは示されていません。見学や体験利用を通じて適した場を一緒に選ぶことが大切です。
ひっかけポイント
問題文に「生産活動」とあるため、就労継続支援A型を選ばないようにします。Dさんは「簡単な生産活動」に加えて「人と交流する機会」を希望しています。この二つをそのまま機能として備える地域活動支援センターが最も適切です。
介護実践でのポイント
サービス名だけで利用先を決めず、本人が希望する活動内容、頻度、移動方法、疲労、施設の雰囲気、必要な介助を確認します。見学や体験の機会を設け、本人が納得して選択できるように情報を分かりやすく伝えます。
選択肢の確認
1.就労継続支援A型での活動
誤りです。 就労継続支援A型は、一般企業への就労が難しい人と事業所が雇用契約を結び、働く機会を提供するサービスです。Dさんには雇用契約を結んで働きたいという希望までは示されていません。
2.地域活動支援センターの利用
正しいです。 創作的活動や生産活動の機会を提供し、社会との交流を促進する施設です。Dさんの希望に合っています。
3.療養介護
誤りです。 療養介護は、医療と常時の介護を必要とする人に、主として医療機関で機能訓練、療養上の管理、介護などを提供します。Dさんにその必要性は示されていません。
4.就労定着支援
誤りです。 就労定着支援は、障害福祉サービスを利用して一般就労へ移行した人に対し、就労に伴う生活上の課題を支援するサービスです。現在のDさんには該当しません。
5.相談支援事業の利用
誤りです。 相談支援は、生活上の相談、情報提供、サービス利用の調整などを行いますが、それ自体が生産活動や交流の機会を提供する場ではありません。
覚えるポイント
- 地域活動支援センターは、創作的活動、生産活動、社会との交流の機会を提供する。
- 就労継続支援A型では、利用者と事業所が雇用契約を結ぶ。
- 就労定着支援は、一般就労へ移行した後の生活上の課題を支援する。
- サービス選択では、本人の言葉と希望を中心に考える。